妻を監禁、男らが片足に鎖を付けて…夫が40万円を支払って解放か 夫の会社が通報 妻と男らに何があった

女性を5日間監禁 主犯格か、容疑で男逮捕

 ベトナム人女性を5日間監禁したとして、埼玉県警国際捜査課と吉川署の合同捜査班は8月30日、逮捕監禁の疑いで、同国籍で東京都北区田端1丁目、無職の男(27)を逮捕した。県警はこれまでに共犯者として、同国籍の解体作業員の容疑者(20)=東京都豊島区南大塚2丁目=と無職の容疑者(42)=三郷市泉1丁目=を同容疑などで逮捕。男が2人に指示などをしていた主犯格とみられる。

 逮捕容疑は共謀の上、今年7月9日午前1時13分ごろから吉川市や周辺の数カ所でベトナム人女性(30)の片足に鎖などを付けて拘束するなどして、三郷市内の女性方付近路上で解放する同月13日午後2時57分ごろまでの間、逮捕監禁した疑い。県警は共犯事件のため、認否を明らかにしていない。

 国際捜査課によると、同月12日昼ごろ、女性の20代のベトナム人夫の勤務先の50代男性上司が「外国人妻が連れ去られたようだ」と吉川署に通報。翌13日、20歳容疑者と自宅に戻ってきた女性を捜査員が確保した。20歳容疑者を逮捕し女性の供述やスマートフォンの解析から42歳容疑者を逮捕。2人に指示したとみられる男の関与も特定し追跡捜査していた。

 女性の夫が容疑者側から40万円の支払いを要求されていて、2回に分けて計40万円を支払ったことで、女性は解放された可能性が高い。女性と42歳容疑者の間で、ベトナム人向けのオンラインカジノが原因となった金銭トラブルがあったとみられている。

 県警は逮捕監禁に関与しているベトナム人が他にも複数いるとみて調べを進めるとともに、脅し取った40万円の行方についても捜査している。

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