台湾の蔡総統、アフリカへ出発 外交関係つなぎ留め狙い

5日、台湾北部・桃園国際空港で、出発前の談話を発表する蔡英文総統(総統府提供・共同)

 【台北共同】台湾の蔡英文総統は5日、アフリカで唯一台湾と外交関係があるエスワティニ(旧スワジランド)へ向け、北部の桃園国際空港を出発した。アフリカで影響力を増す中国はエスワティニに台湾との断交を促しており、つなぎ留めを図る狙い。

 蔡氏のエスワティニ訪問は2018年以来2回目。専用機で直行し、現地時間5日夜に到着する予定。蔡氏は7日までの滞在中、国王のムスワティ3世と会談するほか、エスワティニの独立55周年の式典に参加する。台湾に8日に戻る。

 中国は「一つの中国」を認めない蔡政権の国際的な孤立化を狙い、16年の蔡政権発足以降、台湾と外交関係がある国の切り崩しを強化している。

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