栃木県内の大気は不安定に… 一時14市町に土砂災害警戒情報

 栃木県内は4日、暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で大気の状態が非常に不安定となり、宇都宮などで短時間に猛烈な雨を観測しました。

 県内では、一時、最大で14の市や町に土砂災害警戒情報が発表されました。宇都宮市や真岡市、さくら市、芳賀町、益子町、塩谷町の県内6つの市や町では1時間に約110ミリの猛烈な雨を観測し、数年に一回程度しか発生しないような短時間の大雨だとして「記録的短時間大雨情報」が発表されました。県内で「記録的短時間大雨情報」が発表されるのは2020年9月以来3年ぶりです。

 この雨で土砂災害の危険性が高まっているなどとして、午後9時現在、矢板市、那須塩原市は避難指示を出しています。県によりますとこれまでにけが人に関する情報はありませんが、住宅の床上浸水が宇都宮市で2棟床下浸水が、宇都宮市で15棟、さくら市で1棟、益子町で1棟確認されています。

 また、宇都宮市内では道路が冠水し車の水没も確認されています。この大雨で県と宇都宮地方気象台は警戒レベル4に相当する「土砂災害警戒情報」を一時、最大で14の市や町に発表しました。

 県と宇都宮地方気象台は小貝川、五行川が高齢者などに避難が必要なレベル3に相当する「氾濫警戒情報」を一時、発表しましたが現在は「氾濫注意情報」に引き下げられています。

 宇都宮市の宇都宮環状道路と日光街道が交差する「宮環・ミレニアム上戸祭アンダー」が冠水した影響で一時通行止めとなりましたが、約1時間後に解除されました。

 学校の対応については、一部の小学校で下校を早め保護者に迎えに来てもらったほか中学校では部活動を中止し、一斉下校などの対応がとられたということです。

 宇都宮地方気象台によりますと県内で5日午後6時までの24時間に予想される雨の量は、北部で150ミリ、南部で100ミリの見込みで土砂災害のほか河川の増水や氾濫に厳重に警戒するよう呼びかけています。

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