バイオリン・水野さん(東京芸術大2年、青森市出身)、東京音楽コンクールで2位と聴衆賞

青森市民交響楽団第62回定期演奏会のチラシ

 「第21回東京音楽コンクール」の弦楽部門の本選が8月29日、東京・上野の東京文化会館で行われ、青森市出身で東京芸術大学音楽学部器楽科2年の水野琴音さん(19)が第2位と聴衆賞を受賞した。水野さんは10日、同市のリンクステーションホール青森で行われる青森市民交響楽団の第62回定期演奏会にバイオリンソロで出演する。

 同コンクールは公益財団法人東京都歴史文化財団東京文化会館などが主催。将来の音楽界を担うアーティストの発掘と育成・支援を目的に、ピアノ、木管、弦楽の3部門に分かれて審査を行う。今年は弦楽部門に103人の応募があり、7月4~6日に第1次、8月21日に第2次予選を実施。水野さんを含む4人が最終審査の本選に進んだ。

 水野さんは、同コンクール初出場の東京芸大音楽学部付属音楽高校3年時に第2次予選まで進み、今回が2度目の挑戦。「歴史ある東京文化会館の大ホールで新日本フィルハーモニー交響楽団の皆さまと演奏させていただくことができ夢のようだった。今後もさらなる研さんを積みたい」と誓った。

 4月にベルギーで開かれた「第15回アルテュール・グリュミオー国際バイオリンコンクール」では1位とグランプリを受賞するなど今後の活躍が期待される水野さんだが、「コンクールは将来につながる一つの手段であり、結果を残すことばかりに重きは置いていない」ときっぱり。その上で「いつも音楽と真摯(しんし)に向き合い、音楽家であることを忘れないようにしたい」と謙虚な姿勢を心がける。

 10日の演奏会では、コンクール本選と同じチャイコフスキーのバイオリン協奏曲をソロで披露する。「大好きなこの曲を青森でも演奏できるのでとても楽しみ。ぜひ多くの人に聴いてほしい」と呼びかけた。

 公演は午後2時開演。チケットは前売り千円(当日は200円増し)など。リンクステーションホール青森、サンロード青森などで販売。問い合わせは青森市文化観光振興財団(電話017-773-7300)へ。

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