7月、中国向け水産物23%減 検査強化で2年半ぶり

香港のスーパーに並ぶ日本産水産物=7月12日(AP=共同)

 農林水産省が5日発表した7月の中国向け水産物の輸出額は前年同月比23.2%減の77億円となり、2021年1月以来2年半ぶりに減少した。ホタテなどが減少しており、東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出を前に中国が7月から放射性物質の検査を強化したことが響いた。8月は水産物の輸入停止により、さらに落ち込む恐れがある。

 中国への水産物で減少が大きかったのは、生鮮のホタテやマグロなどで、検査強化により通関に時間がかかったことが影響したとみられる。中国への農林水産物の輸出総額は20.8%減の225億円。

 香港への水産物は11.0%減、農林水産物の総額も2.9%のマイナスとなった。

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