特定外来のアリ県内で初確認 和歌山市で「ハヤトゲフシアリ」、生態系に被害の恐れも

 和歌山県は5日、県内で初めて特定外来生物のハヤトゲフシアリの生息を確認したと発表した。人を刺すなどの被害はないものの、生態系に影響を与える恐れがあるとし、防除に向けた取り組みを実施する。

 7月10日、和歌山市の和歌山下津港西浜岸壁近くで生息が確認された。

 県によると、ハヤトゲフシアリは南ヨーロッパ原産で、国内では2017年に名古屋港で初めて生息が確認された。ヒアリと異なり、人を刺すといった被害はないが、繁殖力が高いため、生態系への影響や、住宅などに集団で入り込んで不快感を与えるなどの生活環境被害が懸念されるという。

 県は市や環境省と協力し、生息範囲の確認や定着防止の取り組みを進めている。

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