予算要求114兆3千億円 過去最大、防衛費が膨張

財務省=東京都千代田区霞が関

 財務省は5日、国の2024年度一般会計予算の概算要求総額が114兆3852億円になったと発表した。22年度の111兆6559億円を上回り、過去最大を更新した。岸田政権が重視する防衛力強化のために防衛費が過去最大に膨らんだ。金利上昇に伴い借金に当たる国債の利払い費が増えたほか、高齢化で社会保障費も伸びた。

 さらに、例外的に金額を示さない「事項要求」で少子化や物価高の対策費が後から上積みされるため、年末に決める予算案の総額は過去最大だった23年度の114兆3812億円を上回る可能性がある。歳入を大きく超過する歳出のために国債増発を余儀なくされる構図が続く。

© 一般社団法人共同通信社