日本通運、ヨコレイなど倉庫整備 カバヤゴルフガーデン跡地

建設が進む日本通運の物流倉庫の完成イメージ図

 2021年3月末に閉鎖した岡山市南区海岸通のゴルフ施設「カバヤゴルフガーデン」のショートコース跡地に、国内物流最大手・日本通運(東京)と冷凍倉庫業大手・ヨコレイ(横浜市)が物流倉庫を設ける。計画では賃貸用の1棟を含め計3棟の倉庫が整備され、延べ床面積は計6万平方メートル超と岡山県内有数の物流拠点になる見通し。24年夏から順次開業する。

 トラック運転手の残業規制強化で物流が停滞する恐れのある「2024年問題」に対応。日本通運の倉庫は鉄骨3階延べ約2万5千平方メートルで、住友商事(東京)が開発を手がける。ヨコレイは自社開発で鉄筋コンクリート3階延べ2万9千平方メートルを建設し、中四国初の拠点とする。残る1棟は不動産業のベルデ企画(岡山市北区吉備津)が鉄骨平屋約8千平方メートルを整備し、貸出先の事業者を今後調整する。

 日本通運とヨコレイの倉庫は8月までに着工し、ベルデ企画は24年中の見通し。開業は日本通運が24年夏で、残り2棟が25年春。投資額はいずれも非公表。

 ショートコース跡地(約11万5千平方メートル)は菓子製造のカバヤ食品(岡山市北区御津野々口)が所有し「カバヤガーデン(仮称)」と名付けて開発を進めている。物流倉庫に加え、ホームセンター大手のカインズ(埼玉県本庄市)、ドラッグストアのザグザグ(岡山市中区清水)、中古車販売店「ガリバー」を運営するIDOM(東京)の商業施設3棟も整備される予定。

 開発全体の企画や監修は、カバヤ食品から委託されたベルデ企画などが担う。一帯は国道2号から南約3キロの県道岡山玉野線沿いで、近くでは岡山環状南道路の整備が進んでおり、同社は「物流拠点として交通の利便性が非常に高く、郊外型商業施設としては広範囲からの集客が見込める」としている。

 カバヤゴルフガーデンは、ゴルフ練習場とショートコースを併設した施設としてカバヤ食品が1971年に開業。事業見直しのためショートコースは閉鎖したが、練習場は営業を続けている。

ベルデ企画が整備する賃貸用物流倉庫の完成イメージ図

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