【バンコク共同】タイのタクシン元首相派「タイ貢献党」のセター首相ら新閣僚は5日、ワチラロンコン国王の前で就任宣誓し、同党主導の大連立政権が正式発足した。2006年と14年の軍によるクーデターで政権を倒されたタクシン派は、宿敵だった親軍派との協調にかじを切り、復権を果たした。
総選挙で大敗した親軍派も四つの閣僚ポストを得て一定の存在感を維持したが、かつての敵同士による政権運営の危うさも指摘される。
貢献党はセター氏が兼務する財務相に加え、外相、国防相、商務相、運輸相などの主要ポストをほぼ握った。親軍派は農業やエネルギーなど利権に直結する閣僚ポストを得た。