金融庁、保険金不正の追及本格化 損保ジャパン、黙認か

 中古車販売大手ビッグモーター(東京)による自動車保険の保険金不正請求問題で、金融庁は同社と損害保険ジャパンに対し9月中旬をめどに立ち入り検査を始める。損保ジャパンがビッグモーターの不正を黙認し、保険契約者の不利益につながった疑いがあり、経営管理体制を巡る問題の追及を本格化する。

 鈴木俊一金融担当相は5日、「事実関係の解明が(両社の報告だけでは)不十分だ」として立ち入り検査の実施を発表した。大臣が立ち入りを明らかにするのは異例だ。不正請求で自動車保険の等級が下がり、保険料が割高になった契約者は多い。金融庁は保険制度の信頼が損なわれたとの懸念を強めている。

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