慰安婦問題の造形物撤去 ソウル市、芸術家性加害で

5日、韓国・ソウルの南山公園で、従軍慰安婦問題に関する「記憶の場」のモニュメントを撤去する重機(共同)

 【ソウル共同】韓国のソウル市は5日、旧日本軍の従軍慰安婦問題を後世に伝えるため市中心部の南山公園に2016年に造成された広場「記憶の場」のモニュメントを撤去した。携わった芸術家が強制わいせつ罪で有罪判決を受けたことを踏まえた措置だが、市民団体は「歴史を消し去る行為」と反発している。

 モニュメントには元慰安婦らの名前や連行されていく女性の姿が描かれていた。作品を手がけた林玉相氏(73)は今年8月、過去に自身が運営する研究所の職員を抱き寄せ口づけをしたなどとして、ソウル中央地裁が懲役6月、執行猶予2年の判決を言い渡した。

 広場は革新系「共に民主党」の故朴元淳氏が市長だった当時造成された。

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