安藤忠雄さん設計 直島に新美術館 福武財団とベネッセ 25年春開館

「直島新美術館(仮称)」外観イメージ((C)Tadao Ando)

 福武財団(香川県直島町)とベネッセホールディングス(岡山市)は5日、香川県・直島に、世界的な建築家安藤忠雄さん設計の「直島新美術館(仮称)」を新設すると発表した。大阪・関西万博や瀬戸内国際芸術祭が予定される2025年春に開館。現代美術の第一線で活躍する、日本を含むアジア人作家の作品を展示する。

 島中心部の本村地区近くの高台に、瀬戸内海国立公園の景観に配慮した地上1階、地下2階のコンクリート建築(延べ約3200平方メートル)を整備する。直島に建設する安藤建築はベネッセハウスミュージアム、地中美術館などに続き10件目。

 同財団などは、既存のアート施設で欧米作家をメインに扱ってきたが、2017年から現代アート展「シンガポール・ビエンナーレ」の参加作家を対象に、瀬戸内の島で創作する機会を提供する「ベネッセ賞」を贈っている。新美術館では、主に社会や環境に対する批評精神がにじむアジアの現代美術を収集、展示する計画で、より幅広いアート活動の交流、発信拠点を目指す。

© 株式会社山陽新聞社