フィギュア界の“最大”イベント
今年の夏も熱い夏だった。“暑い”でなく“熱い”と書くには意味がある。夏なのだから天候が暑いのは当たり前。
熱いのはフィギュア界である。
7月30日、世界最大のフィギュアイベント『ワンダーフェスティバル2023夏』が幕張メッセで行われた。
イベント情報などでは“世界最大級”と書かれたりしているが最大と最大級ではえらい違いがあって、最大はまさしく最も巨大という意味があるが、最大級は同じレベルの巨大なものがあるという意味になってしまう。
ワンフェスはフィギュア界の最大イベントなので“級”をつけるのはおかしい。
ワンフェスはかつて東京ビッグサイトで行われていたが、エスカレーター事故があり主催側とビッグサイト側が揉めたようで会場が幕張メッセになってしまった。
事故現場に自分もいたが、あれはエスカレーターに問題があったと思う。主催側もお客さんも悪くない。
お客さんは誰一人エスカレーターを歩いたりしていないし、皆さんおとなしく立っていただけ。それなのに逆走して事故になった。
あの程度でエスカレーターが逆走するなら災害時や危険人物が暴れて大勢が逃げている時はどうなっちゃうのだ?
池井戸潤さんの小説『空飛ぶタイヤ』ではないが、都とエスカレーター会社が事故を隠蔽する何かがあったのではと疑ってしまう。
あれで壊れるという事は、緊急事態の時は簡単にぶっ壊れるという事を証明したって事だろう。安全対策なされてないね~。
そもそも一人当たりの体重設定が低くすぎるのだよ。荷物持ったら体重増えるし。そしてBBWは使用禁止って事なのかな? 酷いはなしだ。(Instagramで#bbwで検索してみよう!)
ボロボロの体で参戦!
そんな呪詛は置いといて、楽しいワンフェスに話を戻そう。
ワンフェス前日、自分が所属しているベストボディジャパンプロレス5周年記念大会があり、自分にとってとても大切な試合があったのでギリギリまで行けるかどうかわからなかった。
試合は恩師とシングルマッチだったのだが、乱入者がいたりしてメチャクチャ&ボコボコにされ、恩師からも今までくらった事のない大技をしかけられたので、全身ガタガタ&バキバキになってしまった。
それでも、ワンフェス当日朝にちゃんと起きられたので錆びたブリキロボットのような体をゆっくり動かし車で幕張メッセに向かった。
幕張メッセ駐車場に着くと駐車場係の人が車を誘導する。自分の前の車まで入口近くに誘導されているのに、自分の車から遠い場所に誘導されてしまった。まだまだ入口近くは空いているのになんてこった。
炎天下に晒され、ガタガタボロボロの体を引きずるように歩いていると、灼熱のため汗が噴き出してくる。
すると不思議と体が動けるようになり「さすがアスリート」と自分を褒めながら早歩きで会場へ。楽しい所に行くと早足または小走りになるのは子供の頃と変わらない。「若さの秘訣は何ですか?」と聞かれたらこの事を答えると思う。
会場内に入るとモワッとした。皆が「冷房が効いてない」と口々に言っていたが、多分冷房はMAXだったはず。幕張メッセが古い建物なので今の夏の暑さ対策出来ていない断熱材建築なのだろう。
湿度と熱気ムンムンの巨大な会場内を怪獣やヒーローのフィギュアを見ながら徘徊する。
まずは我が師がいるM1号ブースからだ。今回も怪獣三輪車やソフビを販売。毎度毎度の大行列で全て完売だ。
お隣はUS.TOYSの玉水さん。ミニソフビを求めたお客さんが来る度チャリンチャリン&ヒラヒラとお金の音がする。お金ってある所にはあるのだな~!!!玉水さんの顔が恵比寿さんに見えた。(笑)
ワンフェスでの楽しみは関西軍団の皆さんに会える事だ。まずはステルス田中雷工房へ。バルタン星人&クール星人&ゴース星人の円盤、モスラの卵がメインでその他も色々あったがどれも秒殺完売。毎回あっという間に完売してしまう。
美大女子学生がつくった怪獣ヘッド
続いて、仁公房へ。仁さんも関西チーム。今回は『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』でゴジラとバラゴンが箱根大涌谷で戦うシーンのジオラマが展示されていた。毎回手の込んだジオラマを展示しているのでインスタ映えするスポットだ。
ゴジラとバラゴンの後ろにロープーウェイもあったので思わずカメオ出演した佐伯日菜子さんが乗っているのではと思ったが、さすがにそこまで再現されていなかった。
次回は絶叫している佐伯日菜子さんが乗ったロープーウェイを再現お願いします。
美大女子学生が怪獣を作っているブースがあるというので行ってみるとガイガン、キングギドラ、デストロイアの着ぐるみサイズの頭があった。(デストロイアの本物はもっと大きい)ここをこうすればもっと本物に近くなるのにと思う所はあったが、それでも凄く良く出来ていて造形能力の高さと怪獣愛を感じた。
この先も色んな怪獣を作って欲しい。出来ればプロになってくれ。素晴らしい怪獣造形をする女性達がいる事にやかん感激!
その他、色々な物がありすぎて全部をゆっくり見て回る事は出来なかった。
とにかく色々あって、東宝怪獣のギニョールを作っているブース、金箔のキングジョーを作っているブース(一体いくらで販売するのだ?)、ラーメンズの片桐さんがデザインした怪獣ソフビを売るブース、犬や猫のフィギュアを売るブース等々とにかくお祭り騒ぎ。
1~3秒くらいしか映らない物も商品化
前日のダメージと館内の暑さと湿気でスタミナ切れした自分は13時頃には退散。それでも色んな戦利品をゲットしたのでご紹介しよう。
シカルナ・工房の昭和ガメラミニソフビ。これはガチャガチャでゲット出来る物なので何が出てくるかわからないが全種類ゲットできた。透明のガメラはシークレット。ミニサイズだが凄く良い出来。昭和ガメラシリーズというのが嬉しい。
そして、ナショナルキッド&海底人シーラカンス シーラカンス指人形付をゲット。
シーラカンスは初ソフビじゃないかな?塗装も手が込んでいて良い出来だ。貴重なソフビが手に入り非常に嬉しい。
仁公房ブースでアボラスとバニラが激闘しているデフォルメフィギュアを頂いた。これも良い出来だ。塗装してあるのも嬉しい。
初代ウルトラマンのスーツアクター・古谷敏さんがサイン会をやっていた。そのブースで販売していたウルトラマンのペーパーウェイト、これも中々の商品だ。
仕事机にウルトラマンがいるって良いじゃないか!今後このペーパーウェイトはシリーズ化予定なのでとても楽しみである。
最後はステルス田中雷工房のグッズだ。『帰ってきたウルトラマン』に登場したMAT( Monster Attack Team)のマットシュート。
ステルス田中工房はプロップサイズの物を作っているのでマットシュートを握るとMAT隊員気分になれる文句無し商品。
そして極めつけは『ウルトラセブン』第7話『宇宙囚人303』に登場したウルトラ警備隊の小型爆弾だ。ステルス田中雷工房は劇中に1~3秒くらいしか映らない物を商品化する恐ろしいメーカーだ。
今回もマニアックな商品発売をしてくれてとても嬉しい。この小型爆弾を持てばキュラソ星人を倒せる気分になれる文句無しバカ商品だ!笑
番外編で、友人のレッドシャーク(近藤哲也さん)が発売した『メイドインアビス』というアニメに登場する壺ミーティを手に入れた。
基本的にアニメ作品は集めていないが、毎度犬の散歩に付き合ってくれる近藤さんに「あのソフビは可愛い」と言ったら散歩の時にプレゼントしてくれた。「ソフビは可愛いですが悲しくなるキャラですよ」と言っていたので今度物語を観てみようと思う。
そんなこんなの夏のワンフェス。次回は2024冬かな? 年が明けたらワンフェスが待っているのでお金貯めておかないと。
次回は体調万全で挑みたい。