「マイボトル」から世界の鉱山開発を考える…紀伊國屋書店で"サイエンスカフェ"開催

2005年から開催されているイベント『サイエンス・カフェ札幌』が、9月10日に札幌駅すぐそばの紀伊國屋書店札幌本店で開催されます。

第131回のテーマは、「採鉱学再考 1本のマイボトルが教えてくれる鉱山開発のいま」。なかなか耳慣れない“採鉱学”という言葉ですが、身近なマイボトルという存在を通して、鉱山開発問題に迫ります。

スマートフォンの電子回路から財布の硬貨まで、金属は私たちの日常に不可欠な存在です。しかし、その金属はどこでどのように採掘されているのでしょうか。
今回のサイエンスカフェでは、気になる“金属の背後に潜むストーリー”について、私たちの知らない側面を探ります。

採鉱の舞台裏を覗いてみよう

2023年九州菱刈鉱山(住友金属鉱山)坑口にて研究室の参加学生と(視察と技術交流会)

いま、世界中で鉱山開発に関する様々な問題が浮き彫りになっています。
採掘が難しくなった鉱山、環境への影響、労働環境の課題など、私たちが享受する金属の背後にはさまざまな問題が存在していると知っていますか?

実際、みなさんが「環境に良い」として持っているマイボトルにも、世界中から採掘された鉄のほか、クロム、ニッケルといったレアメタルも含まれています。これらを採掘する際には、大量の土を掘り返さなければならず、その後の鉱石の精製も含め多量の残土や廃棄物が出ているそうです。

今回のサイエンス・カフェ札幌では、採鉱学の専門家である川村洋平教授が、採鉱の問題点とその解決策について語ります。
川村さんは、北海道大学大学院工学研究院の教授として、鉱山開発の課題に向き合ってきました。

2016年 大学間協定締結と講演のためボツワナ国際科学技術大学に訪問

川村教授の研究では、センサーやネットワークなどのテクノロジーを活用し、鉱山操業を効率的かつ安全に行う方法を模索しています。また、人材育成として、360°VRシアターを用いた採鉱学の教育にも取り組んでいます。

鉱山開発の未来を考える…イベント後半はワークショップ

2018年 JICAの取り組みにて学生とモザンビークを視察

トークの後には、参加者同士で鉱山開発についての問題について話し合うワークショップも開催。
今回のイベントは専門家以外の一般の方(高校生以上)も参加が可能で、興味のある方はWEBから気軽に申し込むことができます。

先着順なので、参加を希望する方は早めの申込みがおすすめですよ。

採鉱学再考~1本のマイボトルが教えてくれる鉱山開発のいま~
日 時:2023年9月10日(日) 午後2時半~午後4時(開場午後2時)
場 所:紀伊國屋書店札幌本店 1F インナーガーデン
北海道札幌市中央区北5条西5-7 sapporo55 1F
対 象:高校生以上
定 員:40名
参 加:無料、WEBによる事前申込制(先着)
主 催:北海道大学 大学院教育推進機構 オープンエデュケーションセンター
科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
申込みはこちら
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe69lc-BUUTVhevxGg6GglI6vL2Udg6pcoY8fZiezpiyLohzw/viewform

(上記の情報は記事作成時点でのものです。
最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください)

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