「怖いぐらい具合悪いズワイガニ」 早口言葉でSDGs学ぶ展示、さすてな京都で

写真撮影が楽しめるように設けたコーナー

 ユニークな早口言葉と個性的なイラストで人気を集める芸人の協力を得て、国連の持続可能な開発目標(SDGs)について学ぶ異色のイベントを、京都市伏見区の環境学習施設「さすてな京都」が企画し、子どもたちの注目を集めている。

 

 2020年の一人芸日本一を決める「R―1ぐらんぷり」で準優勝した吉本興業の大谷健太さん。早口言葉に絵を添えた児童書やかるたも人気で、同施設が夏休みの企画として大谷さんに作品の提供を依頼した。

 会場ではSDGsが掲げる17の目標を早口言葉に対応させて紹介。魔法のつえを欲しそうに見つめる様子を描いた「マジ貧しい魔術師」では貧困についての目標を、手を広げて食べ物を守るナマケモノを描いた「桃も煮物もナマケモノのものなの」では不平等についての目標を解説する文章を添えている。

 そのほか、布団で寝込むカニを描いた「怖いぐらい具合悪いズワイガニ」は海の豊かさを守る目標を解説。腹を押さえてミシンに向かう人の絵「腹痛中普通服作る?」は経済成長と雇用についての目標を紹介している。

 隣接するごみ焼却施設では見学路の18カ所にも早口言葉と絵を展示。特大のズワイガニの絵と記念撮影できるコーナーも設けた。

 さすてなの担当者は「多少無理にこじつけているものもあるが、かわいいイラストを楽しみながら早口言葉に挑戦し、難しいイメージもあるSDGsに親しんでほしい」と話していた。

 10月15日まで。無料。水曜休館。9月24日には大谷さんらによるトークショーも予定している。

楽しい早口言葉とイラストでSDGsへの理解を深めてもらう企画展(京都市伏見区横大路・さすてな京都)
「マジ貧しい魔術師」や「歩き炙(あぶ)りカルビ」などユニークな早口言葉のかるたが並ぶ

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