芸術の秋 岡山県展が2会場で開幕 創意に満ちた絵画や彫刻、書

県展洋画部門の秀作を楽しむファンら=県立美術館

 「芸術の秋」の訪れを告げる岡山県最大の公募展「第74回県美術展覧会」(県、山陽新聞社、おかやま県民文化祭実行委主催)の岡山会場が6日、岡山市北区天神町の県立美術館と県天神山文化プラザで開幕した。初日から美術ファンらが詰めかけ、創意に満ちた絵画や彫刻、書を楽しんでいた。

 同美術館で開会式があり、主催の大熊重行県環境文化部長、清水玲子山陽新聞社事業本部長が「県美術界を代表する作家からアマチュアまでの傑作が並んでいる。素晴らしい芸術の数々を鑑賞してもらいたい」とあいさつ。各部門の上位入賞者が見守る中、同美術館運営協議会の岡崎彬会長らを加えた4人でテープカットした。

 今年は日本画、洋画、工芸、書道、写真、彫刻の6部門に2130点の一般応募があり、岡山会場では、入選・入賞作に委嘱作を加えた計1512点を2期に分けて紹介する。

 同美術館の洋画会場には、心情まで丁寧に映し出した人物画や構図を工夫した風景画などが並び、訪れた人の目を引いていた。友人と2人で毎年足を運んでいるという女性(69)=総社市=は「多様な題材、表現、技法を一度に見られるのが県展の魅力。どのように描いたのか想像して楽しんでいる」と話していた。

 岡山会場1期(洋画、彫刻、日本画、書道前期)は10日まで。2期(工芸、写真、書道後期)は13~17日。その後、津山会場に巡回する。

テープカットする主催者ら

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