関東大震災直後に発生 福田村事件から100年 犠牲者追悼式 千葉・野田市

関東大震災直後に発生 福田村事件から100年 犠牲者追悼式 千葉・野田市

 関東大震災の直後に現在の千葉県野田市内で起きた凄惨な事件、福田村事件。
 9月6日で発生から100年が経ちました。

 野田市内では6日、犠牲者追悼式が行われました。

 福田村事件は、100年前の関東大震災発生の5日後、9月6日に香川県から来た行商団15人のうち妊婦や幼児を含む9人が、現在の野田市の一部の福田村と、柏市にあった田中村の自警団に殺害された事件です。

 追悼式は、市民団体が20年前に建立した慰霊碑の前で行われ、式典を主催した団体によりますと、参列者は、香川県から来た被害者遺族に加え、旧福田村の地域の住民など、約80人に上ったということです。

 参列した人たちは、慰霊碑に花を手向けて100年前に犠牲になった人たちを悼みました。

 式典後記者団の取材に応じた福田村事件追悼慰霊碑保存会の市川正廣代表は、事件について、「人の命が奪われたこの事件のトリガーは大地震。そして、背景には差別がある」と訴え、引き続き事件の調査を進めていくと述べました。

 一方、香川県から来た遺族関係者も取材に応じ、次のように述べました。

遺族関係者は―
「当時を思えば大変な苦労をしてここまで来たことを、自分が初めて来て痛感した。怖かっただろうな、香川に帰りたかっただろうなと(そういう言葉が)聞こえたような気がした」

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