【東京支社】久慈市のマルヒ製材の日当麻利さん(29)は、自身が立ち上げた県産アカマツのブランド「Mill the A.(ミルザエー)」の首都圏での売り込みに力を入れている。「ありのままの自然の美しさ」をコンセプトに、木材の節や割れを生かした商品が特長。自社工場で作業を完結することで環境負荷を低減し、サステナブル(持続可能)な社会への貢献を目指している。
ミルザエーは家業のマルヒ製材の社内ベンチャーとして2022年に立ち上げ、木製ディスプレー用品やプランターなどを主にオンラインで販売している。8月には都内で期間限定の「ポップアップショップ」を初めて開設した。
欧州をはじめ海外の潮流を受け、環境問題や持続可能性に関心を持った日当さん。ただ「木材は環境に優しい」というイメージだけが先行することに違和感があった。安価な外国産材の輸入には温室効果ガスの排出が伴い、デザイン性を求めれば端材も多く出る。