石川遼 ロングゲーム充実の「幸福感」携え韓国へ

ヤーデージブックを手にする佐藤キャディとコースチェック(撮影/服部謙二郎)

◇国内男子◇シンハンドンヘオープン 事前(6日)◇クラブ72CC・オーシャンコース(韓国)◇7204yd(パー72)

韓国にはツアー競技や対抗戦などを含め「過去に4回ほど来たことがある」。石川遼は開幕前日、午前7時台から元気よく、大会ホストプロのソン・ヨンハン(韓国)らと18ホールの練習ラウンドを行った。

ウェッジとパターを持って入念にグリーンをチェック(撮影/服部謙二郎)

試合の舞台となるクラブ72CC・オーシャンコースは、ジャック・ニクラス設計でレイアウトは池が巧みにからみ、グリーンの形状も複雑で傾斜もきつい。石川はその傾斜を入念にチェックした。「つくりがだいぶアメリカっぽいですよね。池の絡み方とか、グリーンの作りが難しい。グリーンの中に5個ぐらい段があるイメージで、一番高いところにピンが切られたら難しいと思います」と警戒感を強め、段越えの中長距離のパット練習に長い時間を費やした。

ショットの練習量は少なめ。コースでの打ち直しも少なく、ラウンド後の練習もスキップするなど、パッティングとは対照的だった。19位だった先週の「フジサンケイクラシック」。3日目までのパーオン率は64.81%(35/54)で全体2位とショットの調子は悪くないのだろう。その話を石川に向けると、「全体的には悪くない。ある程度のベースは出来てきたかなと思います。しっかりとショットを保ちながらゲーム運びがしたいですね」と手ごたえを感じている様子だった。

ソン・ヨンハンと仲良くラウンド(撮影/服部謙二郎)

約3年前より田中剛コーチと取り組んできたスイング改造。「実際に飛んでいる球、タテの距離感のバラつきなどを直していくのは時間がかかる作業。地道に、できることをコツコツやっている感じ。日ごとで見ると当然波はあるので、『先週から今週でここが良くなった』というのは感覚の話に過ぎなかったりします」と言葉を慎重に選ぶものの、「それでも半年や1年前と比べたときに(スイングが)すごくよくなっている感じはあります」と長いスパンでの成長は感じているようだ。

まさに第2ステージに突入といったところか。「自分としては望んでいる方向に来ていると思います。ロングゲームにずっと手をつけたくて、自分が望んでいる以上の形に変わってきている。ここまで自分をよくして来られた幸福感というか、その幸せを忘れずにやっていきたいですね」。初日は午前11時50分にキム・ソンヒョン(韓国)、ミゲル・タブエナ(フィリピン)とアウトコースからスタートする。(韓国・仁川/服部謙二郎)

トッド・ペク、ソン・ヨンハン、永野竜太郎とのラウンドは和気あいあい(撮影/服部謙二郎)
クラブを使ってラインをチェック(撮影/服部謙二郎)
8番でティショットを放つ。後ろで動画を撮る田中コーチ(撮影/服部謙二郎)

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