「捨てるのは忍びない」まだまだ使える“粗大ごみ”メルカリで売ります!市がショップを開設=静岡・三島市

ごみとして捨てられたモノの中にはまだ使えるものがあるかも?静岡県三島市は9月6日から、まだ使える粗大ごみを国内最大級のフリマサービスの「メルカリ」に出品し、販売する取り組みを始めました。

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<三島市 豊岡武士市長>
「開店します」

三島市の豊岡武士市長の操作でフリマサービス「メルカリ」のサイト内に三島市のショップがオープンしました。「三島市メルカリShops」。2000円のベビーカーや3000円のオフィスチェアなどが販売されています。

<三島市 豊岡武士市長>
「ゴミにしてしまうのは忍びないということもある。それをお買い求めいただいて、有効に活用していただくのは素晴らしいこと」

まだ使える、リサイクル可能な“粗大ごみ”とは、どんなものを指すのでしょうか。三島市では、清掃センターへの「直接持ち込み」や世帯から連絡を受けての「戸別収集」で粗大ごみが集まります。その量は1年間でおよそ1200トンにのぼります。

<三島市廃棄物対策課 山添豊主査>
「本来ゴミになってしまうもので、可能なものは『メルカリ』に出したい」
Q.“これは売れるな”というものを選ぶ?
「個人的に欲しいものがカギになってくる」

<金原一隆記者>
「結構、たくさんありますね。これをメルカリショップスで売っていく?」
<三島市職員>
「おっしゃる通りです」

粗大ごみの中から職員が「まだ使える」「買ってもらえそう」と感じたものを保管しています。テーブルや椅子といった家具をはじめ、ベビーカーもありました。中にはこんなモノも。

<金原一隆記者>
「立派な臼!これも粗大ゴミだったんですか?重たい」

<市職員>
「70~80kgあります。とても丈夫なものですね」

職員が壊れていないことを確認した後、一つひとつきれいにしてメルカリに出品していきます。

6日オープンした「三島市メルカリShops」には、21点が並びました。

三島市のゴミ問題をめぐっては、切迫している現状があります。

<三島市廃棄物対策課 山添豊主査>
Q.この処分場はまだまだ捨てられるんですか?
「いま9割以上が埋まってしまい、ほとんど埋め立てができない。いま一杯にならないように、県外にゴミを搬出している」

三島市のごみの「最終処分場」は、これまでのペースで埋めていくと3年以内に収容可能な量を超えてしまうということで、年間およそ8000万円の費用を支払って、県外で処理しているのが実情です。

ごみを燃やさずに「資源」にしていこうという動きは静岡市でも。静岡市は家庭から発生するプラスチックごみの分別回収を10月から段階的に開始すると発表しました。

<静岡市 難波喬司市長>
「(静岡市は)焼却場の能力が非常に高いのでプラスチックも燃やす。燃やして燃料にして熱として使うことでリサイクルをする。これはCO2をどんどん発生させる、結局燃やしていますから。これからは分別回収してしっかりと再資源化する」

まずは10月から市民が清掃工場に持ち込んだごみのうち、リサイクルに適したバケツやハンガーなどを職員が手作業で分別し、2024年5月から、区役所などの公共施設に回収箱を設置する予定です。

ごみとして捨てられたものは、「資源」にもなれば、「リユース」できる可能性も秘めています。一つ言えるのは「不要なものは捨てるだけ」という時代ではもう、ありません。

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