会長に無理矢理キスされたスペイン女子代表FWエルモソが正式に告訴、捜査がスタートへ

[写真:Getty Images]

スペイン女子代表FWジェニファー・エルモソが、スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長に対し、正式に訴えを起こすこととなったようだ。スペイン『カデナ・セル』が伝えた。

【動画】エルモソが訴えた会長からの合意のないキス

事件はオーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)決勝の後に発生した。

優勝候補の一角として出場したスペインは、順当に勝ち上がりを見せて決勝に進出。イングランド女子代表との決勝戦で見事に勝利し、悲願のW杯初優勝を果たした。

歓喜に沸く中で事件が発生。優勝セレモニーの最中にルビアレス会長がエルモソの唇にキス。しかし、これが無理矢理のものであり、エルモソが望んだものではないと訴えたことで、ルビアレス会長は世界中から大きなバッシングを受けることとなった。

その後、一度は自身の過ちを認めたルビアレス会長は、国際サッカー連盟(FIFA)からの懲戒手続きがスタートした中、RFEFの臨時総会にて「合意の上だった」とキスについて説明し、「辞任する気はない」と5度も叫ぶなどして、自身の正当性を訴えていた。

しかし、翌日にFIFAは制裁を下し、暫定的に資格停止処分とし、会長職を90日間は降りることが決定。詳しい調査をスタートさせていた。

スペイン検察庁は、8月28日に合意のないキスは性的暴行罪に当たる可能性があるとし、エルモソに正式に告訴できることを伝えていたが、エルモソはその権利を行使することを決断。早急に手続きを進めることになるという。

今回の訴えにより、検察は正式に捜査を行えることとなり、ルビアレス会長のキスに対する言い分はどちらが正しいのか明らかになることになる。

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