4年ぶり喜連川で「きつねの嫁入り」 亡き夫の意思継ぎ、さくらで10月22日開催

「きつねの嫁入り」のチラシ

 栃木県さくら市喜連川の街中を花嫁・花婿姿のカップルがキツネに似せた化粧をして練り歩くイベント「きつねの嫁入り」が10月22日、4年ぶりに行われる。実行委員長を務めながらも2019年に他界した海老原忠夫(えびはらただお)さん=当時(79)=の後を引き継ぎ、妻の幸子(さちこ)さん(76)が役を担う。花嫁・花婿役の夫婦や結婚予定のカップル3組と、着物で歩く行列の参加者を今月15日まで募集している。

 イベントは「喜連川はその昔、きつね川と呼ばれ、夕暮れになると山裾に赤い火が揺らめくきつねの嫁入りが見えた」という言い伝えにちなむもの。

 2014年に始まり、忠夫さんは15年から実行委員長を務めたが、19年秋開催に向けた準備途中の7月に亡くなった。20年から昨年までは、新型コロナウイルス禍で中止となった。

 幸子さんによると、観光ボランティアの会長も務めた忠夫さんは生前「足利氏ゆかりの地としても歴史ある喜連川を発展させたい」と、常々話していたという。地域への思いは、幸子さんをはじめ協力者たちに引き継がれている。

 幸子さんは「県内外から花嫁・花婿役を募集中です。参加者たちの良き思い出になるように、盛り上げていきたい」と話している。

 花嫁・花婿役の3組は当日、中心街で花塚隆志(はなつかたかし)市長夫妻を仲人に“結婚式”を挙げた後、歩行者天国になった大通りを練り歩く。衣装は実行委で用意する。参加費はお丸山ホテルの宿泊付きで1組3万円(宿泊なしで1万円)。応募多数の場合は抽選となる。

 行列の参加費は1人1500円(子ども千円)。着物は各自で用意するかレンタル(有料)で対応する。

(問)実行委員会(和い話い広場内)028.666.8370。

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