米、劣化ウラン弾供与 国務長官「反攻後押し」

ウクライナ・キーウで、話をするブリンケン米国務長官(左)とウクライナのクレバ外相=6日(ロイター=共同)

 【キーウ共同】ブリンケン米国務長官は6日、訪問先のウクライナ首都キーウ(キエフ)で記者会見し、新たに10億ドル(約1470億円)超のウクライナ支援を表明した。米政府によると、劣化ウラン弾の供与も含まれる。ブリンケン氏は、ウクライナ軍の反攻が進展しているとの認識を示し「新たな支援は反攻をさらに勢いづけるだろう」と述べた。

 米国による劣化ウラン弾供与は初めて。既に供与を決めた米主力戦車エーブラムスから発射でき、ロシア軍戦車の正面装甲を貫通するほど破壊力が高い。一方、微粒子となったウランが拡散して体内被ばくを引き起こすとの指摘があり、健康や環境への影響に懸念の声が出ている。

 ブリンケン氏がウクライナを訪れるのは昨年2月のロシアによる侵攻後、4度目。ゼレンスキー大統領やクレバ外相と会談し、ウクライナを支える姿勢を改めて打ち出した。

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