「いま僕はココにいます」Vol.173 アイルランド編

ゴルフ場に釣り人が。今週はアイルランドに来ました(撮影/川村昌弘)

人は彼のことを“旅人ゴルファー”と呼ぶ。川村昌弘・30歳。2012年のプロデビューから活躍の場を海の向こうに求め、キャリアで足を運んだ国と地域の数は実に70に到達した。キャディバッグとバックパックで世界を飛び回る渡り鳥の経路を追っていこう。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

プロゴルファーの川村昌弘です。
いま僕はダブリンにいます。

今週の欧州ツアー(DPワールドツアー)は「ホライゾン アイルランドオープン」です。前週の「オメガ ヨーロピアンマスターズ」は8位フィニッシュで、久々に緊張感のあるところでプレーできました。5週間のオフを挟んだ復帰戦としては上々の出来でしょう。

アイルランドのザKクラブ。美しいコースです

スイス・ジュネーブからの直行便でダブリンに飛び、空港からレンタカーで1時間もしないところに今大会の会場、ザKクラブはあります。これまでもアイルランドのナショナルオープンには出場してきましたが、こちらのコースでのプレーは初めて。素晴らしいロケーション、そしてゴルフコースを中心に据えた高級リゾートっぷりにビックリしました。

開幕前日はキレイな空に(撮影/川村昌弘)

シーズンも佳境に入り、欧州大陸での試合が続きます。それにしても最近は高騰する物価に四苦八苦。欧米のプロツアーでは期間中の宿泊ホテルを、選手・関係者に特別レートであっせんしてくれる試合が多いのですが、それでもお財布事情は厳しいのが現状です。

今大会は2つのホテルを用意してくれましたが…、会場内のKクラブのリゾートは1部屋あたり1泊300ユーロ(約4万8000円)! 久常涼選手らが選んだコースから車で15分ほどのエリアにある、もうひとつの方でも220ユーロ(約3万5000円)! 僕たちはキャディさんやマネジャーさんと一緒に転戦しており、仮に出費を2部屋分に抑えても、7泊するとなると…。毎週100万円近くが飛んでいってはかないません。

水のワナもたっぷり

ですから今回、10月初旬の「アルフレッド・ダンヒルリンクス選手権」(スコットランド・セントアンドリュースなど)までの出場5試合は“民泊”にしました。夏場のオフの間にAirbnb(エアビーアンドビー)でお部屋探し。今週見つけた2ベッドルーム(3ベッド)、2シャワールームのおうちは、1週間で16万5000円。3人で滞在しているので1人あたり1泊8000円弱で済みました。

アイルランドでお借りした家です。写真の横山マネジャーも一緒

7月に米国で滞在したレンタルハウスは場所柄もあり、別荘やいわゆるセカンドハウスとして豪華なおうちでした。ここアイルランドで借りたお宅は生活感もガッツリあって、僕はなんだかホッとします。長年の経験から、国によっては現地の土地勘も養われてきました。空き時間にスマホとにらめっこして、その週の住まいを探すのも楽しい作業です。

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン