甲本雅裕が「遺留捜査スペシャル」に2役でゲスト出演! 上川隆也「2人のシーンは何を置いても“作品愛”です」

甲本雅裕が、テレビ朝日系で9月21日に放送される上川隆也主演の「遺留捜査スペシャル」(午後8:00)にゲスト出演することが分かった。甲本は同作の第1シーズンから、警視庁科学捜査研究所係官・村木繁役を演じてきており、むちゃな依頼をしてくる糸村との軽妙なやりとりは“糸村木”として、ファンに愛され続けてきた。今回、甲本は村木だけではなく、事件の鍵を握るガラス職人・相良克典役との2役に挑戦する。

主人公の刑事・糸村聡(上川)は、事件現場に残された“遺留品”が持つ意味を徹底的に探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを代弁。事件を解決するだけでなく、遺族の心情をも救っていく。2022年夏クールにオンエアされた第7シーズンは、切なくも力強い感動のミステリーを届け、歴史ある「木曜ミステリー」枠のフィナーレを飾ったが、それ以来およそ1年ぶりに、今回スペシャルで復活。瀬戸内海に浮かぶ架空の島・蒼海島を舞台に、ガラス玉に秘められた謎を追っていく。

2役を演じることについて、甲本は「“2役になるかも…”ということはだいぶ前にお聞きしていたのですが、村木に似た人物が糸村さんの前をちょっと横切るぐらいかなと思っていたんです。ふたを開けたら、メインゲストだったので冷や汗が出ました(笑)」としつつも、「10年以上関わってきた『遺留捜査』をまた別の角度から見ることができることにすごくワクワクしましたね。上川くんとも話したことですが、“村木に似ている人が出ている”のではなく、“たまたま相良に似ていたのが村木だった”という物語になればいいなと思いながら、撮影に挑みました」と、上川と共に真摯(しんし)に役柄に向き合ったことを報告。

上川も「僕は甲本雅裕という役者の演じ分け、そして、役への没入の度合いをそばで見て、感心しきりでした。あらためて彼の素晴らしさを再認識したといいますか、とても新鮮でしたし、甲本という男の役者ぶりをほれぼれしながら見ていました」と大絶賛。「やはり演じる人物が違えば、お芝居の組み立て方から物語の捉え方まで変わるんだということが如実に表れ、共演13年目にしてとても新鮮でした」と語っている。

また、“糸村木”のシーンについて、甲本は「相良のシーンでも上川くんに相談しましたし、村木は村木で撮影のたびに相談しました。今回、一つ上川くんにお願いしたのは、この作品の中で相良と村木を結びつけられるのは糸村さんだけなので、糸村さんが科捜研に現れた時、2人をつなぐような芝居を盛りこめたらいいな、と。それがどんなふうになっているかは、放送を見ていただいてのお楽しみです」と、村木だけではなく相良のシーンにおいても、上川と共に練り上げて撮影していることを伝える。

上川も「何を置いても“作品愛”です。彼はすべてにおいて、皆さんに作品をどう楽しんでいただくかというところから発想しているので、だからこそ村木としてはっちゃけますし、相良としての立ち振る舞いを削り込むように作っていきます。その“愛”は、今回のスペシャルの随所に感じられると思います」と、甲本への信頼を熱弁。

最後にあらためて、上川は「今回は大きく二つ。甲本氏の2役と、舞台となる岡山の島々の風景です。それが何よりご覧いただきたいところで、そういう意味では全編が見どころといえます」と話し、甲本も「今、上川くんが言ってくれたことに尽きますが、見終わった後、皆さんに“やっぱり『遺留捜査』だな”と思ってもらえたら最高! そこが見どころだと思っています」と力を込めた。

京都市内の公園で、不動産会社の営業スタッフ・坂上千尋(横山めぐみ)の遺体が発見された。臨場した糸村は被害者のバッグの中から、青いビー玉を発見。光源によって微妙に色が変わって見えるそのビー玉の美しさに、糸村は強い興味を抱く。科捜研研究員・村木繁に調べてもらったところ、球体のゆがみが大きいことからビー玉ではなく単なるガラス玉であると判明。また、光源の影響で色が変化するのは、ガラス玉の中に“幻の鉱石”とよばれるレアアースが含まれているからだと分かる。

まもなく、千尋には離婚歴があり、20年前、瀬戸内海に浮かぶ小さな離島・蒼海島在住の男性と結婚し、娘にも恵まれたが、6年後に離婚し島を出たという。そして最近、その蒼海島の土地売買を巡って地元住民とトラブルとなっていたことも分かる。

“特別捜査対策室”メンバーの神崎莉緒(栗山千明)と共に蒼海島に渡った糸村は、蒼海島の地主・桂木慎之介(小野武彦)や、ガラス工房職人・相良から事情を聴く。なんと相良は千尋の別れた夫であり、千尋が進めていた島の土地売却に強く反対していたようだが、もしや彼が別れた妻を殺害したのか!? 莉緒は、蒼海島の警察官・阿波野健作(小越勇輝)と島内での捜査を進めていく。そんな中、相良と千尋の娘・波琉(小西桜子)が事件の夜、京都にいたことが明らかになる。

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