「”平和ってなんだろう”を考える場所に」 国内で唯一の戦闘機・紫電改の展示館はどう生まれ変わる?

旧日本軍の戦闘機、紫電改を展示している愛媛県愛南町の「紫電改展示館」の建て替えに向け、県の委員会は7日、新しい施設の概要や完成後のイメージ図を公開しました。
7日は、公園を管理する県や新しい紫電改展示館の設計担当者らが参加して会合が行われました。

ゼロ戦を上回る性能を誇ったとされる紫電改は、太平洋戦争末期に旧日本軍が開発した戦闘機で、1979年に久良湾の海底から引き上げられその後、愛南町の「南レク馬瀬山公園」の展示館で展示されています。
国内で保存されているのはこの1機だけですが、展示館の老朽化などを受けリニューアルすることが決まっていました。

施設の設計を担当したのは、東京に本社を置く設計事務所で、新しい展示館の壁は鉄筋コンクリート、屋根は木造の2階建てを予定しています。

建物の立地環境を生かし、展示館に入った瞬間に紫電改と、(紫電改が)かつて飛んでいた空、それに久良湾の3つを同時に眺めることができるロケーションを活かしたということです。

(遠藤克彦建築研究所 遠藤克彦さん)
「実機の魅力は非常に大きいと思っていて、見ることによって得られるものは多いと思うんです。そういうものを見て今まで世界が抱えてきた歴史をもう一度勉強する、平和って何だろうと考える、そういう場所にしなきゃいけないと思っています」

県は今年度中に設計案をまとめて来年度から建設に着手、2026年度の完成を目指しています。

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