阪神の「アレ」、マジック2から兵庫県警が警戒発動 530人態勢、甲子園や神戸・三宮に重点配置

前回のセ・リーグ優勝決定時、阪神尼崎駅北側に設置された大型ビジョン前には約3千人の阪神ファンが集まって声援を送った=2005年9月29日

 「アレ」への備えは万全に-。兵庫県警は7日、プロ野球阪神タイガースのセ・リーグ優勝時に合わせた総勢約530人に上る警備態勢の概要を固めた。甲子園球場▽JR三ノ宮駅▽阪神尼崎駅-の3カ所周辺に重点的に警察官を配置。興奮したファンによる混乱も想定し、警戒を強める。

 優勝に向けて盛り上がりつつあった8月初旬から、県警地域部を中心に検討を開始。その日にも優勝の可能性があるマジックナンバー2か1で発動する態勢を整えた。

 対象地域は、阪神のホームである甲子園球場のほか、県内最大の繁華街がある三宮と、「日本一早いマジック点灯」で有名な商店街がある阪神尼崎駅の周辺。管轄の警察署員や交通部門の警察官ら約280人が専従で雑踏対策などに当たり、機動隊や機動捜査隊など他の部門も支援する。

 530人という規模は、前回リーグ制覇した2005年の千人態勢のほぼ半分。前回行われたパブリックビューイングなどのイベントが今回は予定されていないためという。ビジターの試合でも態勢はとるが、甲子園球場周辺の専従要員を減らして対応する。

 県警地域企画課は「人が集まれば想定外のことが起きる。臨機応変に対応し、事故なく『アレ』を見守りたい」としている。 (小川 晶)

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