地域留学 自分と向き合う 日南滞在プログラム

「ヤッチャの学校」に参加し、インスタグラムの使い方などを教える(左から)三輪寧々花さんと岩橋和也さん

 日南市で1カ月間共同生活を送りながら、地域住民や地元企業との交流を通じて自分自身と向き合う地域留学プログラムに、県外在住の大学生・専門学校の男女5人が参加している。学生たちは多様な働き方や生き方に触れることで、今後の方向性を見いだそうと取り組んでいる。
 プログラムを運営するのは同市の合同会社「ヤッチャ」(杉本恭佑代表)。「ヤッチャの学校」と題し2020年からスタートさせ、春と夏の年2回ペースで開校している。第7期の今期は8月22日に始まり、今月16日まで。
 学生たちは出身地や大学もさまざま。滞在期間中、IT企業、飲食店、農園といった市内3事業所・個人が受け入れており、学生たちは3班に分かれ「パートナー活動」として各所で与えられた課題をクリアするために週2日”就業”。この他「自己理解ワーク」などの講座や地域のイベントに臨んでいる。
 IT企業の「アディッシュプラス 宮崎日南BASE」(同市岩崎)でのプログラムには2人が参加。課題は「油津地域協議会のインスタグラムをどう盛り上げるか」で、2人は会員ら12人に対しインスタの使い方を教え、意見を聞き取った上で、14日に活性化策を発表する。
 千葉商科大4年の三輪寧々花さん(21)=埼玉県出身=は「コロナの影響で大学生活のほとんどは家にいた。いろんな人と関わることで自分自身を見つめ直すことができ、濃い時間を過ごせている」と話す。大阪公立大2年の岩橋和也さん(19)=兵庫県出身=は「活動が濃くてひたすら考え悩むことも多く、大学では学べない経験をさせてもらっている。将来へのヒントを得られれば」と語っていた。

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