ローゼンクヴィストがマクラーレン離脱。来季はメイヤー・シャンクからインディカー参戦

 9月5日、NTTインディカー・シリーズに参戦しているメイヤー・シャンク・レーシングは、今季アロウ・マクラーレンから参戦しているフェリックス・ローゼンクヴィストが2024年以降のドライバーラインアップに加わると発表した。

 ローゼンクヴィストは、日本のスーパーフォーミュラ(SF)に2017~2018年の2シーズン、2018年にはスーパーGTに1シーズン参戦。フォーミュラEでも勝利を挙げるなど、スピードと対応力を持つドライバーだ。

 2019年からは名門チップ・ガナッシ・レーシングよりインディカーに参戦を開始。開幕戦セント・ピーターズバーグで予選3番手と抜群の速さを見せ、その年のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得してみせた。

2019年のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した

 参戦2年目には、2020年第4戦ロードアメリカで初優勝を飾る。しかし、それ以降は勝利から遠のいており、2021年にマクラーレンへ移籍してからも2勝目を掴めずにいる。

 今季の第16戦ポートランドでは、フルコースコーションのタイミングでのピットインを成功させ、2位表彰台を獲得。しかし、今季のポイントランキングでは現在12位となっており、チームメイトのパト・オワード(4位)とアレクサンダー・ロッシ(9位)の後塵を拝してしまっている状況だ。

インディカー第16戦ポートランド 表彰台の様子

 ローゼンクヴィストは今回の移籍について、「メイヤー・シャンク・レーシングとともに、インディカーキャリアの新たな段階にすすむことができてとても嬉しい」と語った。

「この移籍は、自分自身だけでなくメイヤー・シャンク・レーシングにとってもいい機会だと思っている。来年からは新たにチームメイトとなるトム・ブロンクビストとともに、次のレベルへとステップアップしていくことを楽しみにしているよ」

 メイヤー・シャンク・レーシングは8月11日に、同チームからIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦しているトム・ブロンクビストと2024年以降のフルタイムドライバーとして複数年契約を結んだと発表しているため、来季はドライバーラインアップを刷新して新シーズンに臨むことになる。

来季インディカーにフル参戦が決定したトム・ブロンクビスト(メイヤー・シャンク・レーシング)

 チームの共同オーナーであるマイク・シャンクは、「2024年シーズンへ向けて最終的にローゼンクヴィストをチームに迎えることとなり、とてもうれしく思っている」とコメント。

「フェリックス(ローゼンクヴィスト)は、かなり前から我々の注目を集めていた人物であり、彼とともに戦うために必要なあらゆる要素が今季の走りから感じられた」

「実際、我々にとっての今シーズンは、コントロールできることとコントロールできないことが重なってしまい、明らかに困難な一年になってしまった。チームは、一度完全なるリセットを経て、最初から仕事に取り組むことを楽しみにしていると感じているよ」

「また、トム(ブロンクビスト)とフェリックスのコンビネーションは、お互いに良い影響を与える形となって上手くいくだろうと思う。さらに、エリオ(カストロネベス)もすべてのレースに同行してフィードバックやアドバイスをしてくれるはずなので、今後は堅実なシーズンを過ごすことができるようになるだろう」

チームメイトのパト・オワードとバトルするフェリックス・ローゼンクヴィスト

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