鹿児島県西之表市は7日の市議会一般質問で、同市馬毛島の自衛隊基地整備に関連する事業者に市有地を貸し出したことを明らかにした。期間は最長で2026年3月末まで。複数の問い合わせがあり、今年2月の公募で貸出先を決めたとしている。
これまで防衛省の求めに応じて旧馬毛島小中学校などを売却した事例はあったが、工事関係者に市有地を貸し出すのは初めて。
旧種子島特産品開発センター(土地1200平方メートルなど)、市街地に近い美浜地区の市有地(2200平方メートル)、旧国上中学校グラウンド(4500平方メートル)の3カ所。大手ゼネコンなどに月額59万3900円~6万円で貸し出した。事務所や簡易宿泊所整備、資材置き場として使われているという。
質問した基地賛成派の議員は「基地経済に頼らないという市長選公約と違う」と指摘。八板俊輔市長は「未利用財産を利活用したもので、そうは思わない」と答弁した。