平和へ 世代超え歌い続ける 「ひまわり」再始動後初のCD 11月に高校生らとコンサート

7月、CD収録に向けて練習する「ひまわり」の団員と高校生=長崎市大黒町、長崎自治労会館

 被爆者らでつくる「平和を歌う合唱団『ひまわり』」と高校生1万人署名活動実行委員会の合同プロジェクトは、平和への願いを込めたCDを発売した。収録した楽曲は11月、「ひまわり」が長崎市内で開く「この街の愛と平和のコンサート」でも披露する。CD発売とコンサート開催は「ひまわり」の再始動後初めて。
 合同プロジェクトは同市の音楽家、寺井一通さん(74)が昨年企画。今年7月、団員と高校生がレッスンに参加し、本格的に始動した。2作目となる今回のCDには前身の「被爆者歌う会『ひまわり』」が2012年にレコーディングした代表曲「もう二度と」や、前身の「ひまわり」結成のきっかけとなった楽曲「決意」など計6曲を収録。「この世界の戦争や紛争がなくなるまで世代を超えて歌い続ける」というメッセージを込めた。
 第25代高校生平和大使の宮崎優花さん(17)は「被爆者の方と一つのものを作ることができてよかった」、同、安野美乃里さん(17)は「世代を超えて伝える大切さを実感した」と振り返った。11月のコンサートには高校生や長崎居留地キッズコーラスも出演する。
 「ひまわり」の団長で、被爆者の田崎禎子さん(82)は「新団員や高校生に被爆者の気持ちを引き継いでほしいと取り組んでいる。新生『ひまわり』の第一歩としてぜひ歌声を聴いてほしい」と語った。
 CDは2千円。コンサートは大人2千円、中高生千円。問い合わせは寺井一通音楽事務所(電080.5214.4450)。

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