長友佑都と創業150年超の老舗企業の幸せなコラボ。『魚肉たんぱく同盟』が描くアスリートと企業の未来

イタリア、トルコ、フランスでプレーし、日本代表キャップは遠藤保仁に次ぐ歴代2位の125。ワールドカップは3大会連続11試合に出場している長友佑都は、「体が資本」といわれるアスリートの中でも飛び抜けて自らの体のケアを意識的に行っているアスリートだ。その長友が、4度目のワールドカップ出場に向けてある取り組みをはじめた。自身の“身体革命”にとどまらず、アスリートと企業のパートナーシップを考える上でも新しい可能性を感じさせる取り組みとは?

(文・大塚一樹[REAL SPORTS編集部]、撮影=浦正弘)

長友とかまぼこ屋の同盟ってなんだ?

「2022年に懸ける思いはこれまでとは比にならない」

34歳になった長友佑都は、自身4度目のワールドカップ出場に対する並々ならぬ決意をことあるごとに公言している。

「その先は見ていない」「すべてを費やしている」と言い切るワールドカップへの準備は、トレーニングやコンディショニング、食事法までストイックに突き詰めてきた長友にとっても、“新たな次元”といえるものだという。

2021年6月28日、長友は神奈川県小田原市にいた。創業156年を誇る老舗かまぼこ屋・鈴廣と共同で、『かまぼこ大使』就任のお披露目、共同プロジェクトの発表イベントに参加するためだったのだが、この取り組みが一般的なアスリートと企業のパートナーシップとはひと味違った。

長友と鈴廣は昨年12月、すでに食材、栄養食としてのかまぼこ、アスリートのコンディショニングに対する魚肉たんぱく質の有効性を広めるための『魚肉たんぱく同盟』なる共同プロジェクトを発足させていた。この一連の取り組みは、長友、鈴廣だけでなく、消費者となる私たちの健康など社会にも有益な、新しい時代のパートナーシップでもある。

4度目のワールドカップのために長友が毎日食べているものとは?

「本当に大げさじゃなく毎日食べている。そしてその効果を実感しています」
専属シェフを雇い、口に入れるものはすべて「自分の体を作るもの」として徹底的にこだわっている長友が毎日食べているというのが、鈴廣のかまぼこだというのだ。

トレーニング期と試合期で食事を意図的に変える、栄養計算されたものを摂取するなどアスリートの間で「食事もトレーニングの一環」という意識はかなり高まってきたが、近年は、糖質摂取量を抑え、たんぱく質と脂質は積極的にとる『ファットアダプト食事法』を採用しコンディションを上げている長友は栄養素だけでなく、とる食材の質が自分の体への影響を実感する域にまできているという。

質の良いたんぱく質を効率よくとる。この観点から長友が選び、継続して毎日食べているのが今回の一連の取り組みの要となるかまぼこというわけだ。

2016年から長友の専属シェフを務め、長友の好調を支える加藤超也シェフも、かまぼこのアスリート食としての優秀さを実感しているという。
「アウェーの試合から戻ってくる途中、代表戦などの長距離移動中はどうしても長友選手と離れる時間ができてしまいます。その間にも、プロテインを飲んでもらうなどして、たんぱく質の摂取を心がけていたのですが、安心して『これを食べておけば大丈夫」というものがなかった。それがかまぼこならば、たんぱく質の中でも特に良質な魚肉たんぱく質を効果的に摂取できる。この点はすごく大きかったです」

20代の終わり、筋肉系のケガが増え、一時は引退も意識したという長友の危機を救った加藤シェフだけに、食事がもたらすリカバリー能力、リカバリーがもたらすケガへの耐性、結果として得られる良好なコンディションというサイクルは人一倍理解している。

かまぼこの原材料である白身魚の筋繊維は瞬発力を特性とする側近で構成されている。速筋たんぱくは効率よく筋肉に吸収されるという研究結果もあり、「かまぼこがリカバリーに理想的」というのは科学的にも理にかなっている。

「魚食文化は健康にもつながる」創業156年の老舗の思い

今回長友がパートナーに選んだ鈴廣にも、この取り組みを単なる商品PRに終わらないムーブメントにしていきたい理由がある。

156年の歴史を誇る鈴廣の十代目・鈴木博晶社長は、「4度目のワールドカップ出場を後押しするパートナー」にかまぼこが選ばれたことに「とてもありがたいこと」と喜びを表しながら、一流アスリートが認める栄養価、体に及ぼす好影響を国民の健康に還元する未来を描いている。

「魚介類の摂取量が全世代で減っている現在、何が起きているかというと、低たんぱく、高脂質という健康に良くないデータが出ている」
鈴木社長が示したのは、日本人の1日当たりのたんぱく質摂取量の推移。厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、たんぱく質は1995年の82gが、2017年は69gに減少している。

年代別では、若年層をはじめすべての年代で減少傾向が続き、比較的高水準を保っている高齢者層では、脂質の摂取量が大幅に増加するという新たな問題が起きている。
「たんぱく質が足りていないので、お医者さんなんかは『肉を食べなさい』といいますよね。そうするとみなさん、牛肉、豚肉、鶏肉を食べるんですよね」

魚離れ、肉食ブームもあり、魚介類、肉類の消費量は2007年に逆転し、魚介類の消費量の低下が止まらない傾向が続いている。
いわれてみれば魚も魚肉。肉類に比べて、脂質が少ない魚肉は、効率的なたんぱく質摂取に適した食材なのだ。

「一説によると、かまぼこは1000年の歴史があるといわれています。かまぼこがこれほど長い時間、日本人に食べ続けられてきたことには何か意味があるんじゃないか、かまぼこ屋としてその意味を追求しなければいけないんじゃないか」

鈴木社長は、かまぼこが多くの魚の命、多くの水、火やエネルギーを消費してつくられていることも踏まえ、かまぼこを消費してもらうこと、食べてもらうことに意味を持たせたいと語り、そのヒントが長友らとの『魚肉たんぱく同盟』にあるのではないかと考えている。

日本人の魚離れは深刻で、スーパーで売られている切り身と水族館で泳ぐ魚が結びつかない子どもが多いという話も聞く。口に運ぶまでのハードルを下げなければこの傾向を止めるのは難しい。

長友の超体感主義、実践主義がもたらす社会とのつながり

鈴廣とのパートナーシップに対しては、あまり知られていない長友の事業家、経営者としての側面も関わっている。長友が代表を務める株式会社Cuoreの共同創業者である盟友・津村洋太は、「事業を通じて社会の課題を解決していく、社会貢献につながる展開をしていくことに強く共感した」と今回の『魚肉たんぱく同盟』をタイアップ、PRにとどまらない課題解決型、社会にコミットするムーブメントにしていければと話す。

「長友自身、いいものがあれば試す。話を聞くだけじゃなくて自分で試してみないと納得できないというやり方でやってきた。かまぼこは本当に自分に必要なもので、それを進めることでみなさんの健康、社会の課題解決につながる。こういう視点は今後さらに重要になってくるはず」

思えば、『体幹トレーニング』や『ヨガ』もそうだが、長友が体験、実践主義として採用してきたトレーニングの方法、発想は、「プロユース」を一般人が取り入れるきっかけ作りにもなっていた。魚肉たんぱくに光を当て、有用な情報を提供する『魚肉たんぱく同盟』は、今後さらにさまざまな方面に好循環を生む可能性を秘めている。

すでに、長友、加藤シェフ、鈴廣の三者が共同開発した、栄養価に優れ、手軽に食べられるまったく新しいかまぼこ『フィッシュプロテインバー 挑・蒲鉾』がリリースされている。世界で戦うトップアスリートのこだわりが詰まった、しかも実際に毎日口にしている、いわば“プロユース”の栄養食が食卓にも登場するわけだ。

「鈴廣さんの社是にすごく共感したんです。『老舗にあって老舗にあらず』僕も『長友にあって長友にあらず』というところがあるので」

イベントで語られた長友の言葉は、常人にはすんなり受け入れられない長友一流の飛躍、独特の感性ともいえるが、「ベテランであってもベテランではくくれない」これまで築いてきたものを積み重ねながらそれに満足せず、今日の長友は明日にはもう古くなっている。

4回目のワールドカップ出場、さらに主力として勝ちに行くという大きな挑戦をするタイミングでのこのパートナーシップは、本当の意味での同盟関係になっていきそうだ。

<了>

長友佑都・加藤シェフ・鈴廣のコラボで実現した全く新しいプロテインバーがMakuakeに登場!

長友佑都・加藤超也シェフ×鈴廣から始まった「魚肉たんぱく同盟」は、魚肉たんぱくの魅力を伝えるべくさまざまな取り組みを行っていく。
“好循環のパートナーシップ”はすでにアスリート、すべての人の健康サポートのための「プロテインバー」タイプのかまぼこの共同開発という形で実っている。

『フィッシュプロテインバー 挑・蒲鉾』

1本に含まれるタンパク質は15g、ノンケミカル、かつ従来のかまぼことは一線を画す味のバリエーションという新ジャンルのフィッシュプロテインバーは、現在クラウドファンディングサイト「makuake」で応援購入が可能。世界で戦う長友、長友選手の肉体を支える加藤シェフ、そして日本が誇る老舗かまぼこ屋・鈴廣の丁寧な仕事がそろって初めて実現できたこのプロジェクトは初日に目標額の200%を達成するなど好調だ。

長友佑都のパフォーマンスを支えた「世界各国料理」を“プロテインバー”に再構築した『タコのガリシア風』『金目鯛のアクアパッツア風』『ほうれん草とホタテ入りグラタン風』の3つの味が楽しめる。

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