栃木市の巴波川に「地下トンネル水路」を整備し浸水被害対策 起工式で工事の無事を祈願

 2019年の東日本台風で甚大な浸水被害を受けた栃木市では、中心市街地を流れる巴波川のはん濫を防ぐために地下トンネル水路の整備が計画されていて、その工事の起工式が7日、市内で行われました。

 栃木市で7日、巴波川の増水に備えて地下トンネルによる捷水路を整備するための工事の起工式が行われました。起工式では事業を手がける県のほか、来賓として地元選出の国会議員や栃木市などの関係者45人が出席しました。福田富一知事などが、鍬入れを行い、工事の無事を祈願しました。

 栃木市では、2019年の東日本台風による大雨の影響で巴波川があふれて、床上と床下合わせて2213戸が浸水被害を受けています。

 この工事は巴波川のはん濫対策として、県道の地下などを利用して地下約10メートルに直径5.5メートルのトンネルを、栃木市大町付近から沼和田町までの間の約2.4キロに建設するものです。巴波川が一定の水位になった場合に、地下トンネルに流す構造になっていて、トンネルは弓のように曲がっている川の形状とは違い水があふれないように直線にした捷水路として建設します。

 地下トンネルによる捷水路の建設は、県内で初めての取り組みで、2025年度中の完成を目指します。完成すると東日本台風のときと同じくらいの規模の洪水に対し床上浸水の被害を防げるということです。

© 株式会社とちぎテレビ