黒犬と、ヨーロッパ最大級の湿地帯を訪ねて

こんにちは、吉田パンダです。闇の勢力と戦うべく、指輪を巡る大きな使命を託された小人が住んでいそうなこちらの家屋。自宅から北へ30分、「La Route des Chaumierès(わらぶき屋根の道)」と名付けられたルートで出会いました。

そのファンタジーなわらぶき屋根の道をたどっていくと、ヨーロッパでも最大規模、4500haの湿地帯を有する「Marais Vernier(マレ・ヴェルニエ)」に到着します。過去にはほとんど利用されなかったために手つかずの自然が残り、今や重要な自然保護区となっている広大な湿地帯。週末に自然の動植物を眺めながら散歩しようと友人を誘い、ピクニックがてら訪ねてきました。

ランドネ(ハイキング)の前にまずは腹ごしらえ。肉じゃが、炊き込みご飯おにぎり、野菜フライと充実のメニューが並びます(ウチは半分冷食)。

「今週も登場ですよー」

お供はこちら。食べると吠えるはおまかせあれ、疲れたら抱っこでお馴染みの悪魔犬、スキッパーキのスキです。

「えーと、まずはとりあえずのビールと、茄子のピリ辛炒めもらおうかな」

そんな犬用はこちらに(スルー)。最近買ったおやつケースです。

我が家担当ミートローフ。

ピクニックゾーン隣には、旅人が来るたびにあいさつに来てくれるロバが。どうも、こんにちは。

はい、そこのスキさん、乗り出しすぎですよー。

ふとロバを振り返ってみると、あいさつ、してるしてる。

さて、今回ものどかな風景を眺めながら歩きましょう。

湿地帯の中に整備された、一周6kmの歩行者専用ルートを歩きます。

「みんな、いる?」

いるよ。あまり先を行かないようにな。

さて、これは本当に湿地なのか?と疑いたくなるくらい、見渡す限りの平原に、馬も牛もコウノトリもハヤブサもいないし、沼地もありません。そもそもこの日は暑すぎたので、動物たちはどこか日陰で休んでいるのでしょう。

黒犬だけが楽しそうです。

「じゃ、そろそろコウノトリの真似しましょうか?」

え、おすわりとお手しかできないはずでは、、??

「この穴はなんじゃろなー」

はい、そこの黒犬さん、ウサギ穴に首を突っ込まない!

ブラックベリーなどを横目に、ランドネコースも終盤になってようやく湿地帯らしい(?)風景に出会えました。

「ちなみにワタシの体力も終盤です。抱っこプリーズ」

1万歩が限界な黒犬でした。やはり暑さが応えたよね。お付き合いありがとう。

駐車場へと戻る道すがら、羊を庭で飼っているおじさんに写真を撮っていいかと話しかけると、ちょっと待てと羊を集めてくれました。「メエメエー!!」とおじさんが叫ぶと、遠くから羊たちが走ってやってきます。メエメエは名前?

「はい、撮ってー」とおじさん。

そう言われては撮るしかありません(←オイ)。ありがとうメエメエ。

一周したら、村に一軒しかないカフェでひとやすみ。

やはりバードウォッチングは朝夕ですね。単なる平原散歩になってしまいましたが、ピクニックは楽しかったし黒犬は嬉しそうなので、良しとしましょう。次回は地元にできた新しいカフェを訪ねます。どうぞお楽しみに。

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