台風13号、記録的大雨 千葉、茨城で線状降水帯

台風13号に伴う大雨の影響で冠水した道路を歩く人たち=8日午後4時27分、千葉県茂原市

 台風13号は8日、日本の南の海上を北上し、夜に東海道沖で熱帯低気圧に変わった。千葉、茨城、福島の3県と伊豆諸島では局地的豪雨をもたらす線状降水帯が発生。記録的な大雨となり、各地で浸水や土砂崩れが相次ぎ、けが人も出た。気象庁は、関東甲信や東北で9日にかけ大雨になる恐れがあるとして、土砂災害や河川の氾濫などに厳重な警戒を呼びかけた。

 関東では8日午前から猛烈な雨が降り、気象庁は千葉県に11回、茨城県に8回にわたり記録的短時間大雨情報を出した。12時間降水量は午後9時時点、千葉県茂原市で371.5ミリ、大多喜町で328.0ミリ、鴨川市で294.5ミリ、茨城県日立市で255.0ミリとそれぞれ観測史上最多を更新した。

 千葉県市原市では、住宅に流入した土砂で下半身が一時埋まった高齢女性が病院へ搬送された。埼玉、神奈川両県でも風にあおられ転倒するなどして、けが人が出た。

 川が氾濫する恐れがあるとして、千葉県勝浦市と市原市、大多喜町が、警戒レベルが最も高い避難情報「緊急安全確保」を計約4万5千世帯、約8万8千人に出した。

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