岩渕真奈が現役引退会見、サプライズで澤穂希が登場し涙「一緒にできたことが誇り」…2015年の仰天エピソードで盛り上がりも

[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

なでしこジャパンとしても活躍し、1日に現役引退を発表していた岩渕真奈が、東京都内で現役引退会見を行った。

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岩渕は14歳の2007年に日テレ・東京ヴェルディベレーザに2種登録され、翌年に正式昇格。2012年のホッフェンハイム移籍から、バイエルンでのプレーも経験し、リーグ2連覇に貢献した。

2017年にINAC神戸レオネッサで日本復帰を果たすが、2020年のアストン・ビラWFC入りで再び欧州へ。その後、アーセナル・ウィメンFC、トッテナム・ホットスパーFCウィメンでプレーした。

今年6月にアーセナルとの契約が満了。2010年にデビューの代表キャリアにおいても初優勝の2011年大会から3大会連続でワールドカップ(W杯)に出場中だったが、先のオーストラリア&ニュージーランド共催大会では落選。そして現役引退を決断した。

岩渕は引退の決め手や今後のキャリアについて話した中、突如サプライズゲストが登場。2011年のドイツ女子W杯で優勝を共に果たし、長年プレーを共にした澤穂希さんが花束を持って登場。岩渕に労いの言葉を送り、互いに涙ぐむシーンもあった。

「まずは現役生活お疲れ様でした。本当にこの決断に至るまでは、長い間ブッチーは悩んだと思います。少しだけ私も知っていましたが、サッカー選手の岩渕真奈は引退しますが、これから人生凄く長いので、ブッチーが違う場所で、サッカー界含めて、活躍できて、また輝き続けるのを私自身も楽しみにしています」

「そして、本当に現役生活で一緒の時代にプレーできて幸せでした。家族同様に苦楽共に一緒に過ごして、2011年のワールドカップ優勝、2012年のロンドン五輪も準優勝と、輝かしい現役生活に私も一緒にできたことを誇りに思います」

「色々な意味で、まずは心と身体をゆっくり休めてもらって、また明日から一緒に仕事するので(笑)。今後、日本のサッカー界のために、一生懸命頑張っていければと思います。ブッチー長い間本当にお疲れ様でした」

先に引退をした女子サッカー界のレジェンドからの言葉を受け止めた岩渕。澤さんは2人の1番の思い出を聞かれると、岩渕も全く同じエピソードを思い浮かべることに。2015年のカナダ女子ワールドカップでの一幕が語られた。

「2015年のカナダのW杯の時に、私はベンチから見ることが多かったですが、いつもブッチーの隣で座って、自分が出たらこういうプレーを心がけたいねと試合を見ながら色々な話をしていました」

「でもなんか、結構この人今日点入れそうだなって、第六感でこの人は今日だなというのがあって。オーストラリア戦で、『今日なんかブッチー出たら点取るよ』って言ってたら、本当に取って」

2人が語ったのは準々決勝のオーストラリア女子代表戦。0-0で試合が推移する中、途中出場の岩渕が87分に決勝ゴールを記録。そのゴールを澤さんが予言していたというのだ。

岩渕は「この人、サッカー以外の能力も持っているのかと(笑う)。それがパワーにもなったし、澤さんが言ってくれてるからと頑張れたというのはあります」と語りつつ、「澤さんの予言力もありますけど、自分の力でもあるかなと(笑)」と、自らのゴールを思い出してはにかんでいた。

また、岩渕はこれ以外のエピソードして2011年の優勝をピックアップ。また、澤さんがFIFAバロンドールを受賞したことにも触れ、「最高の時間だった」と振り返った。

「2011年の優勝というのは、正直つい最近まで背負っていた責任感に比べたら、何をしに行っていたんだろうという大会でしたが、その優勝の価値を年々感じるようになってきましたし、澤さんとあの大会は切り離せないですし、やっぱり日本人のバロンドールは今後なかなかないし、絶対にないと自分は思ってしまっているんですけど、そういった選手と経験できたことは、自分の中では大きくて、宝物というか、最高の時間だったなと思います」

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