らんまん第23週振りかえり・ヤマモモ

高知・土佐で生まれ育った草花をこよなく愛する主人公が、やがて植物学者となって天真爛漫に世を駆け抜けていく姿を描く連続テレビ小説『らんまん』(NHK朝ドラ)。9月9日は、「ヤマモモ」と題する第23週(9月4日〜8日放送)を振りかえる。

微笑む寿恵子(浜辺美波)(C)NHK

■ 綾と竹雄が上京、新たな商いを始める

主人公・万太郎(神木隆之介)が暮らす長屋では、真打へ昇進した落語家・牛久(住田隆)がよそへ引っ越すことになる。そして旅立った牛久と入れ替わりに、万太郎の姉夫婦・綾(佐久間由衣)と竹雄(志尊淳)が長屋へ引っ越してきた。

高知を引き払い上京してきた綾と竹雄は、「いつかまた酒蔵を開き、新しい酒を造る」という夢を叶えようと、その資金を貯めるために新しく商いを始めようとしていた。

竹雄と綾の屋台で、賑やかな夜を過ごす万太郎(神木隆之介)たち (C)NHK

綾と竹雄は、そばをメインに高知の郷土料理を楽しめる屋台「土佐」を開業。万太郎と妻・寿恵子(浜辺美波)をはじめ、友人の波多野(前原滉)、藤丸(前原瑞樹)たちも駆けつける。

2人の屋台でふるまわれる故郷の味に、万太郎と助手の虎鉄(濱田龍臣)は大喜び。そんななか、酒造りに挑もうとする綾と竹雄が「醸造の研究をしている先生を探している」と相談すると、以前から菌の研究がしたかった藤丸が協力したいと申し出る。

■ 野宮との別れ「僕も見たかった、それだけ」

また、イチョウの精虫について波多野と共同研究していた野宮(亀田佳明)が大学に辞表を出そうとしていることを知る万太郎。野宮が画工出身であることから2人の研究成果が疑われ、日本国内では波多野1人の功績にするよう強要されたのだ。

万太郎(神木隆之介)たち一家の肖像画を描く野宮(亀田佳明)(C)NHK

ほどなくして大学を離れることになった野宮。波多野とこれまでの思い出を振りかえり、「君が見たいと願うものを、俺も見てみたかった。それだけだったんだよ」「ここまで連れてきてくれてありがとう」と感謝を伝える。

そして野宮は、東京を去る前に万太郎たちが住む長屋を訪問。生まれたばかりの娘・千鶴を含む一家の肖像画を描くのだった。

■ 寿恵子、渋谷をじっくりと観察しはじめる

野宮から最新の印刷機の話を聞き、万太郎の図鑑づくりのために手に入れたいと願う寿恵子。そのためにも、叔母・みえ(宮澤エマ)に勧められていた商いをはじめようと思い立つ。

弘法湯で身を清める人たちに聞き込みをする寿恵子(浜辺美波)(C)NHK

みえに勧められた地・渋谷へ下調べに向かった寿恵子。しかし、初めて降り立った町は農村地帯の広がる荒れた地で、地元の居酒屋店主・荒谷(芹澤興人)からも「ここはやめとけ」と忠告を受ける。

渋谷での出店を悩むが、かつて万太郎の故郷・横倉山で植物観察をした日々を思い出し、万太郎のようにまずは渋谷をじっくり観察することを決意。「行こう。渋谷が私の横倉山になるまで」と再び渋谷を訪れるのだった・・・。

本作は、「日本の植物学の父」と謳われる牧野富太郎(まきのとみたろう)の人生をモデルに、植物と情熱的に向き合い続ける植物学者とその妻の波乱万丈な生涯の物語。放送は、NHK総合で朝8時から、またBSプレミアム・BS4Kでは朝7時半からスタート。土曜日はその週の振りかえり。

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