感覚とデータのギャップを埋めて… プロ8年目の29歳・照山亜寿美が6位ターン

プロ8年目の29歳が上位ターン(撮影/中野義昌)

◇国内女子メジャー◇日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 2日目(8日)◇パサージュ琴海アイランドGC(長崎)◇6755yd(パー72)

29歳の照山亜寿美(てるやま・あすみ)は10年前、知人の紹介でアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が米国に開校したアカデミーに留学した。それが「自分のターニングポイント。そこに行かせていただいたのでプロになれたと思う」と振り返る。

2016年のプロテストに合格。同年の下部ステップアップツアー「フンドーキンレディース」でプロ初優勝を挙げて順調にキャリアをスタートさせた。しかし、レギュラーツアーは出場45試合でトップ10入りはことし3月「アクサレディス」の3位が初めてで、今もその1回のみだ。

独学でスイング作りに取り組んできたが、現状打破へ、昨春からプロコーチの丹野宏紀氏に師事するようになった。「ジュニア時代に同じ練習場にいた方なので、自分のスイングの癖も分かるかなと思った」

感覚とデータをすり合わせてきた(撮影/中野義昌)

感覚頼りのショットを、弾道計測器でデータにとった。「良いショットを打ってもデータが悪かったり、曲がるのは自分の癖じゃないと思っても、実は自分が原因だったり…」。そんなギャップを目の当たりにした。

「最初はなかなか(修正が)難しかったけど、ことしは自分でも(データが)理解できるようになった」。感覚とデータのすり合わせ作業が徐々に実を結ぶ。最終QTは34位。プロ8年目の今季は初めて開幕戦から出場し、6月の第1回リランキングも30位に。今大会などの結果次第で初めてレギュラーツアーを“完走”できる可能性がある。

1アンダー24位で出たこの日はノーボギーの4バーディ「68」で回り、通算5アンダーまで伸ばした。首位と4打差6位で、21年大会以来2度目の国内メジャーの週末を迎える。「いつもと変わらない試合の一つとして考えているので、大きい目標は持っていない。まずは第2回のリランキングも突破してシードを獲りたいっていうのが最終的にはあるので、そこをクリアしたい」。積み上げてきた力を出し切りたい。(長崎市/内山孝志朗)

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