ジャニーズ離れ企業で加速 アサヒ、キリンCM起用見直し

ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長による性加害問題の記者会見で、涙を拭う藤島ジュリー景子前社長。左は東山紀之社長=7日、東京都千代田区のホテル

 ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長(2019年死去)による性加害問題を受け、アサヒグループホールディングス(HD)など所属タレントをCMに起用する企業に8日、見直しの動きが広がった。一方、ジャニーズのタレントに依存する芸能界からは「サポートを惜しまない」との声も上がり、消費者の反応に敏感な経済界との温度差が浮き彫りになっている。

 アサヒグループHDは傘下企業の商品で同事務所所属の人気タレント二宮和也さんらを起用しているが、「明確な被害者救済と抜本的な組織運営の是正が認められない以上、取引の継続は当社の人権尊重方針に反する」と断じた。

 一方、芸能界の「ジャニーズ頼み」の現状は変わらない。同事務所の俳優が多数出演する舞台の関係者は「タレントには罪がない」と擁護。同事務所の人気デュオ「King&Prince」らのCDを発売するユニバーサルミュージックも「当社にできる方法で彼らをサポートするために、努力を惜しまない所存」とコメントした。

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