《山陽道トンネル火災》被災状況明らかに 側壁広範囲に剥離 上り線は事故調査等完了後に通行止め解除へ

NEXCO西日本は9月8日、5日に発生した山陽自動車道尼子山トンネル火災の被災状況を公表しました。
下り線のトンネル側壁は広範囲に剥離し、路面には多数の焼損車両やコンクリート塊が残置されている状態となっていて、通行止め解除まで相当な期間を要するとしています。

なお、被害のない上り線トンネルについては、消防活動や事故調査等の完了後に、通行止めを解除する予定としていますが、予定日などは示されていません。規制状況図によると、上り線トンネルを活用した対面通行による上下線暫定解除は想定されていないものとみられます。

国土交通省近畿地方整備局、NEXCO西日本などは、迂回路としている国道2号などで交通集中による速度低下が発生している状況を踏まえ、「山陽道トンネル内火災事故に対する交通マネジメント検討会」を設置し、9月8日に第1回検討会を開催しました。
国道2号では交通量が約2倍となり交通容量を大きく上回っていて、10~11時台と16時台を中心に渋滞も発生している一方、中国自動車道では、交通量が約2倍に増加しているものの、交通容量に余裕があることから、国道2号をはじめとする一般道の渋滞情報などの提供強化、交差点などボトルネック箇所で信号現示適正化などのマネジメント強化、市街地区間の多い国道250号の迂回路見直し、中国自動車道への迂回促進に向けた呼び掛け強化やインセンティブ検討などが挙げられています。

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