「鹿島にタイトルを」7シーズンぶり復帰の柴崎岳が加入会見 10日J復帰初戦か

J1鹿島の加入会見で意気込みを語る柴崎=8日、茨城県鹿嶋市
J1鹿島の加入会見でユニホーム姿を披露する柴崎選手=8日、茨城県鹿嶋市

 サッカーJリーグ1部(J1)の鹿島アントラーズに7シーズンぶりに復帰した柴崎岳(31)=青森県野辺地町出身、青森山田高出=が8日、茨城県鹿嶋市の県立カシマサッカースタジアムで加入会見に臨んだ。「鹿島に勝利をもたらすために帰ってきた。タイトルを取る」と強い決意を語った。

 柴崎は背番号20のユニホーム姿で会見場に姿を現した。「スペインでの経験を還元して、タイトルを取ることしか考えていない。それを成し得てこそ帰ってきた意味がある」と言い切った。

 スペインのクラブを退団し、無所属となっていた柴崎の元には国内外の複数クラブから好条件のオファーがあったとされる。それでも「高校卒業後、一番最初に加入したクラブで愛着がある。愛情を受けて育って海外に行った。このタイミングで必要としてくれて、心の底から良かった」と鹿島愛を語った。

 青森山田高時代の恩師・黒田剛監督が率いる町田ゼルビアは現在J2首位。J1に昇格すれば来季は師弟対決が実現する。柴崎は鹿島復帰を決めた際、黒田監督に一報を入れたとし「恩師と選手という立場で常に気にかけてくれていた」と感謝。「高校の監督からプロ(の監督)になった姿は刺激になっているし、試合で対戦するのが楽しみ」と対決を心待ちにした。

 柴崎は卓越したパスセンスと優れた戦術眼、視野の広さが持ち味。守備的MFやトップ下を主戦場に、前線に鋭い縦パスを通し、攻撃のスイッチを入れる。日本代表として60試合に出場し、スペインリーグでは6年半プレー。1.2部リーグ戦計165試合に出場した。

 この日は柴崎の鹿島加入後、初となるメディア対応で、会見場には22社約30人の報道陣が詰め掛け、関心の高さをうかがわせた。

 鹿島は現在リーグ6位、10日にJリーグカップのルヴァン杯準決勝第2戦を控え、早ければこの試合が復帰初戦となる。

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