『最高の教師』で話題の加藤清史郎「役を救うのが最終目標」

(撮影:福田ヨシツグ)

「今日の撮影は200カットにもおよび、9時間かかりました。しびれるシーンでしたね」

そう話すのは、現在放送中のドラマ『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系・土曜22時~)で3年D組の生徒・相楽琉偉を演じている加藤清史郎(22)。

机を蹴り上げるシーンが怖かったと記者が話すと、「いま、蹴りましょうか?」とニヤリ。子役時代のイメージとかけ離れた“問題児役”に関心が集まるなか、「相楽という人間には悪いと一言で断罪できない複雑さがある」と語る。

「一つの作品を撮り終えたときに“役を救う”ことを意識しています。そのためには、僕が相楽のことを問題児だと突き放してしまったらそれまでだと思っているんです。彼には彼なりの正義やモットーがあって、それを遂行するために行動している。そのなかで、あがいて、拒絶して……と、すごく人間味のあるやつなんですよね」

また、意外にもこんな共通点があるという。

「学生時代は、ただ自分の楽しいことだけをやっていましたね。そういう意味では相楽と似ているかもしれないです。実はもう一つあるんですが、ネタバレになってしまうのでまだ言えません(笑)」

とはいえ、人懐っこく礼儀正しい加藤と相楽の人柄はかなりかけ離れている。オンオフの切り替えはどのようにしているのだろうか。

「衣装のロングブーツを履いた瞬間、スイッチが入りますね。歩くと独特の足音がするので、ピリッとした空気になり、強いインパクトを与えられます。最近では、休憩中のトイレでも『相楽が来た!』と怖がられてしまうので、加藤清史郎的にはちょっと寂しいです(笑)」

新境地を開拓した本作はいよいよクライマックスに突入。今後の意気込みは?

「この作品を自分の役者人生に必ず刻む。そんな気持ちで、残りの撮影も頑張ります! 実はリアルタイムで見るようにしてるので、視聴者の一人としても毎週すごく楽しみにしているんです。多いときは1話につき5回も見ているので、大ファンですね(笑)」

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