「日本酒」「赤じゃがいも」ともに意外な結果に【旧生駒トンネル・生駒隧道プロジェクト】

「日本酒」「赤じゃがいも」ともに意外な結果に【旧生駒トンネル・生駒隧道プロジェクト】

奈良県生駒市と大阪府東大阪市を結ぶ「旧生駒トンネル」で行われている「生駒隧道(いこまずいどう)プロジェクト」。

お酒を熟成していた奈良県生駒市の『中本酒造店』、大阪府東大阪市の農家『西田ヤ』の2社が旧生駒トンネルに様子を見に行くということで同行した。

3年寝かしたお酒のよう

トンネル内の環境は「年間平均気温約16.7℃ / 湿度約98%」。
温度も湿度も年中通してほぼ変わらない「旧生駒トンネル」。

まずは、奈良県生駒市の『中本酒造店』の約3か月寝かしたお酒は、どこまで熟成が進んだのか?

前回同様に純米大吟醸「黒」、純米酒「神亀之黄金酒 長屋王」を試飲。

今回は蔵で同じ期間貯蔵した同じ種類のお酒を持ってきて飲み比べも行われた。
「前回トンネル内に様子を見に来た際(約1か月半経過時)は、味に関しては『あまり進んでいないかな?』という感じでした。しかし、今回はいいようにガラッと変わりましたね。特に香りが立っていました。飲み比べても全然違います。蔵の冷蔵庫で3年熟成させた味と似ていますね。」
とのこと。

外の世界では、3年かかる味がわずか3か月ででき上がるとは。
それにこの1か月半で何があったのか?
やはりこのトンネル内には不思議な力があるということか。

意外な結果が…

今回、奈良のタウン情報ぱーぷるで取り上げるのが初めてとなる『西田ヤ』。
東大阪市で農家をされており、トンネル内で熟成させているのは「赤じゃがいも」。

少し変わった品種だが、ポテトサラダにするとピンク色になり見た目にも華やか。

種イモとして使うそうで、ここに貯蔵し、1年中この赤じゃがいもお客様に提供できるようにする計画だそう。

今回、貯蔵した赤じゃがいもは意外な結果となった。

「約1か月貯蔵しているのですが、実は芽が出ないと思っていたんです。」
と西田ヤの西田雄一郎さん。

見せていただくと、1か月じゃがいもを家で置いていてもこんなに出るかな?
というくらい芽が出ていた。

「原因はトンネル内の温度と湿度が土の中と似ているからかな?じゃがいもが土の中にいるのと勘違いしたのかも。」
ということ。

「今回思っていた結果と違いますが、結果オーライですね。1か月置くとここまで芽が出るということが分かれば、今度は種イモが欲しい1か月前に貯蔵すればいいだけなので。」
とのこと。

冬は逆に土の中では種イモの芽が出にくくなるので、トンネル内で貯蔵しておくと芽が出にくくなるのかも。
という見解。

『西田ヤ』の冬の貯蔵からも「目」が離せない。

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