県高校新人大会の競泳女子で大分雄城台が、400メートルメドレーリレー、400メートルリレーで県短水路新記録を更新して優勝した。学校対抗では1ポイント差で別府翔青に競り負けたが、堤聖一監督は「全国高校総体やJOCジュニアオリンピックなど大会が続くハードスケジュールだったが、記録更新は驚いた。九州新人につながる泳ぎをしてくれた」と選手をねぎらった。
女子100メートル自由型、同200メートル、同400メートルで優勝し、リレーの2種目に出場した後藤果菜子(2年)は、1日に5レースを泳ぎ切った。「リレーは九州新人でも同じようなタイムが出せれば上位を目指せるが、個人種目に関しては全く納得できるタイムでなかった。全ての種目で表彰台に上がれるように、今回の悔しさをぶつけたい」と表情を引き締めた。
4分26秒62をマークし、大幅に県記録を更新したメドレーリレーは、第3泳者の奥川夏実(1年)が勢いをつけた。今夏の全国大会の疲労が残る中、力強い泳ぎで底力を見せた。「まだまだ、こんなものじゃない」(奥川)と悔しさを口にしたが、その表情は決して暗くはなかった。
好タイムを記録したリレーは、レース前にジャンケンで泳ぐ順番を決めたという。松原心(2年)は、第2泳者として後続を引き離した。「初めて組んだメンバーなので並びで迷ったけど、結果、全員が開き直り、リラックスして泳げた」。ジャンケン一番勝ちの合沢風優(1年)はアンカーだった。「初めてリレーに出て緊張したけど、みんなのためにベストを尽くした」と渾身の泳ぎで、4分2秒41でゴールした。
4人は「まだまだ記録を伸ばせると思う」(後藤)と充実感を漂わせていた。
(柚野真也)