柴崎、V奪取誓う J1鹿島、復帰会見 「早くチームの力に」

J1鹿島復帰会見で記者の質問に答える柴崎=カシマスタジアム

J1鹿島に復帰した柴崎岳が8日、カシマスタジアムで記者会見を行った。前所属期間の2011~16年度の期間では3度のヤマザキナビスコ・カップ(現YBCルヴァン・カップ)の優勝経験があり、16年度にはJリーグと天皇杯制覇も成し遂げた。スペインで一回り大きくなった31歳は「勝利をもたらしに帰ってきた。今のメンバーと一緒にタイトルを勝ち取りたい」と語った。

鹿島への愛着は持ち続けた。海外挑戦を選んだときも「まだできることならこのクラブで」という思いがあった。だが、「絶対はない。必ず戻るという言葉は使いたくなかった」と打ち明ける。その中で今夏、柴崎とクラブの思いが合致し、復帰が決まった。「本当にうれしいし、心の底から良かった」と話した。

クラブは柴崎が退団してから、国内タイトルから遠ざかった。「何か苦しんでいるような、もがいているような印象がある。その状況をどうにかしたいという思いがある」。スペイン生活では「ピッチ内外で人間としても、選手としても多くのものを得た」と言う。経験の還元が期待されるが「それが全てではない」と強調した。

ピッチ上で、結果として示すだけだ。「ここで言葉だけを並べても意味がない」と言い切る。「どのような途中経過を経ても、最終的にタイトルにたどり着かなければ評価されない。なしえてこそ帰ってきた意味がある」と覚悟がにじんだ。

チームに勝利をもたらすため、プラスアルファを生む考えだ。「チームが積み重ねてきたものもあるし、一気に変える必要もない」とした。チームのやり方に順応しながらも「今のチームにない考えをもたらしたい」と述べた。

7月にはカシマスタジアムに試合観戦に訪れたという。最後まで選手たちを鼓舞するサポーターの姿を見て「変わらずにその姿があったことに気持ちが高ぶった」と振り返った。10日にはホームで戦うYBCルヴァン・カップ準々決勝第2戦があり、出場は可能だ。カシマスタジアムで鹿島のユニホーム着て戦う姿を見せるべく「自分が持っているものを表現するだけ。早くチームの力になりたい」と意気込んだ。

J1鹿島に復帰した柴崎=カシマスタジアム

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