共生社会実現へ校内外チェック 小城高生と九大生、障害者への理解深め

目が不自由な人の立場になって歩行体験する生徒ら=小城市の小城高付近

 共生社会を担う生徒育成に取り組む小城高(小城市)は、連携協定を結ぶ九州大(福岡市)の学生を招いて交流事業を実施した。車いすに乗って校内外を巡り、障害の有無などに関係なく誰もが使いやすい環境について考えた。

 小城高からは生徒会役員と共生社会推進リーダーら生徒約30人、九州大からはアクセシビリティ(使いやすさ)を高める活動を研究する学生ら約10人が参加した。「バリアフリーマップ」「ポスター」「情報コンサル」「校外ユニバーサルデザイン(UD)ポイント」の4班に分かれ、障害者への理解を深めて共生社会を推進するには何が大切かを考えた。

 校外UDポイント班は車いすに乗り、白杖(はくじょう)を持ってJR小城駅までの市道を移動した。小城高生は「わずかな段差や、点字ブロックの途切れなどに気付いた。登下校時には気にならなかったが、障害のある人にとって危険な場所が多くあった」と感想を寄せた。

 小城高は本年度から共生社会構築について考える取り組みを実践しており、同日には「心の偏差値日本一」と記した懸垂幕を校舎に掲げた。(市原康史)

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