日本時間10日にヴォルフスブルクの地で再戦するドイツと日本。
ここでは、日本代表で最も市場価値が高い三笘薫よりも価値があるとされているドイツ選手をまとめてみる。なお、三笘はTransfermarktでの市場価値が3200万ユーロ(50.4億円)と算定されている。
マルク=アンドレ・テアシュテーゲン
市場価値:3500万ユーロ(55.1億円)
バルセロナ所属、31歳
大津祐樹とも同僚だったボルシアMGからバルサに引き抜かれると380試合に出場してきた世界的守護神。
187cmとそれほど大柄ではないが、GKとしての能力は極めて高い。驚異的な反射神経と1vs1の強さ、的確なコーチング、そして、卓越した足元の技術を兼ね備える。メッシも「将来、世界最高のGKになりえる」と話していたほど。
近年はややパフォーマンスを落とすこともあったが、昨季は大復活。リーグ戦では38試合で26度!のクリーンシートを達成するなどバルサの鉄壁を支え続けた。
ただ、ドイツ代表にはマヌエル・ノイアーという絶対的な存在が正GKに君臨しており、テアシュテーゲンはW杯のピッチでプレーしたことはまだない。
今回はノイアーが怪我のために不在となり、彼の先発起用が予想されている。
ニクラス・ジューレ
市場価値:3500万ユーロ(55.1億円)
ドルトムント所属、28歳
195cmの長身を誇る巨漢ディフェンダー。高さや強さだけでなく、時速35キロを記録したほどのスピードも兼ね備えるため、センターバックだけでなくサイドバックでもプレーする。
ホッフェンハイムでは当時のクラブ史上最年少記録となる17歳と8か月8日でデビュー。かつてはフィルヒル・ファンダイクから「ジューレの成長をずっと見てきた。彼とは何度も対戦してきたし、とても才能あるディフェンダーだよ」と賞賛されたことも。
Niklas Süleという名前にはメスト・エジルと同じように「ウムラウト」がある。そのため、トルコ代表から誘われた経験があるが、彼はハンガリー系でトルコにルーツはない。
本人は「U-16の時にトルコ代表から呼ばれたんだ。僕をトルコ代表でプレーさせたがっていた。僕の名前はトルコ語っぽい。(でも先方にとっては?)期待外れだった。自分の名前はトルコではなく、ハンガリーに由来するものだからね」と話している。
ユリアン・ブラント
市場価値:4000万ユーロ(63億円)
ドルトムント所属、27歳
優れた技術を持つアタッカー。元ハンドボール選手を父に持ち、若い頃から将来を嘱望されてきた。
レヴァークーゼンで弱冠17歳にしてブンデスリーガデビュー。その前に所属していたヴォルフスブルクでは長谷部誠と一緒に練習したこともある。
185cmと大柄ながら、攻撃的MFだけでなく、ウィンガーしてもプレーできる能力を持つ。ドリブルスキルやクロス、判断力や視野の広さも兼備。
プレミアリーグからの関心も寄せられていたが、今年4月にドルトムントとの契約を2026年まで延長した。
ニコ・シュロッターベック
市場価値:4000万ユーロ(63億円)
ドルトムント所属、23歳
190cmを超える体躯を持つ大型ディフェンダー。
ブンデスリーガで最強クラスのデュエル勝率を誇り、ボール奪取力に優れる。また、左足から繰り出すパスも武器であるほか、セットプレーではターゲットにもなれる。
叔父もサッカー選手だったサッカー一家に育ち、幼い頃はテニスも上手かったというが、その後、サッカーだけに絞った。
シュトゥットガーター・キッカーズ時代はU-16時点で放出される憂き目にあったが、そこから這い上がった選手でもある。
6歳年上の兄ケヴェンは浅野拓磨と同じボーフムに所属しており、フライブルク時代には兄弟が同じチームでプレーしたことも。
袖をまくってプレーすることが多いというが、その理由は上腕にユニフォームが触れるのが気になるからだそう。
フライブルクからウニオンにローンされた際、痩せていた体を筋トレで増強。当時のチームメイトであるロリス・カリウスから筋トレを教わり、当時からは10キロほども体重が増えているとか。
プレーを見て学んだのは、元イタリア代表DFファビオ・カンナヴァーロ。
カイ・ハヴァーツ
市場価値:5500万ユーロ(86.6億円)
アーセナル所属、24歳
190cm近い長身ながら身のこなしはエレガントで、攻撃的MFとしてだけでなく、“偽9番”としてもプレーできる。
あのラルフ・ラングニックも「弱点が見当たらない選手。モダンなヨハン・クライフのようなタイプだ。得点とアシストを供給するための360度のレーダーを備えたほぼ完璧な攻撃的MF」と絶賛していた。
クラブでは背番号29を愛用しているが、本人はその理由をこう語っている。
「幼い頃、兄と一緒によくFIFAやPES(海外版ウイイレ)をプレイしていたんだ。
いつも僕たちはゲーム上で自分たちを作っていてね。兄は常に29番を自分につけていた。
僕がプロになった時、レヴァークーゼンで何番がいいかと聞かれたんだ。
29番が空いていると言われたので、兄のためにそれにしますと伝えた。
幸運な時もそうでない時もあるけれど、この番号が好きなんだ」
セルジュ・ニャブリ
市場価値:5500万ユーロ(86.6億円)
バイエルン所属、28歳
若くしてアーセナルに引き抜かれた後、ドイツに戻ってから本格的にブレイクした秀英アタッカー。
長年アーセナルを監督として率いたアーセン・ヴェンゲル氏が放出を悔いている選手のひとりとしても知られる。
身長は175cmほどだが、もとは短距離走をやっていたほどのスピードを誇り、ドリブル、パス、得点力をハイレベルで兼備している。
大のバスケ好きで得点後に見せるゴールパフォーマンスはNBA選手のジェームズ・ハーデンからインスパイアされたもの。
アーセナルでは宮市亮とプレーしたこともある彼は親日派。今夏にはバイエルンがジャパンツアーを行ったが、それより先にひとりで来日して、お寺巡りなどをしていたほど。
弊サイトのインタビューで「コロナ禍前から日本へ行きたいと思っていたんです。やっと来れるようなところで友人と一緒に日本に来て、日本の文化とか食事もそうですしショッピングとか、あとお寺を巡ったり、色々してきました」と話してくれていた。
ルロイ・サネ
市場価値:6500万ユーロ(102.4億円)
バイエルン所属、27歳
シャルケ時代には内田篤人ともプレーしたことがるレフティアタッカー。
切れ味鋭い左足を武器に相手を切り裂くアタッキング能力を備える。ただ、2018年W杯ではまさかの落選を味わった。
当時のヨアヒム・レーフ監督は「彼とブラントとの間での非常にきわどい決断だったが、後者を選んだ」と説明していたが、指揮官はサネの態度を好んでいなかったとも伝えられている。
今年4月にはサディオ・マネと衝突し、顔を殴られたことが話題に。サネが「黒いクソ」と差別的な発言したという噂が流れたが、本人はそれを否定している。
ヨシュア・キミッヒ
市場価値:7500万ユーロ(118.2億円)
バイエルン所属、28歳
ドイツの主軸に君臨する名手。必殺のピンポイントパスで相手の急所を突く。
卓越したサッカーIQを誇り、あのジョゼップ・グアルディオラ監督から「ほぼ我が息子」と言われたこともある。
また、ジョゼ・モウリーニョ監督からも「右サイドバック、左サイドバック、センターバック、6番、8番、10番(の全ポジション)で素晴らしい。監督が欲しがる全ての資質を持っている。サッカーについての非常に素晴らしい思考力がある。絶対的な超人選手であり、世界最高のひとり」と大絶賛している。
守備的MF、CB、SBでハイレベルなプレーを見せてきたが、本人的には「試合に勝てるなら、ポジションはどこでもいい」そう。
フロリアン・ヴィッツ
市場価値:8500万ユーロ(134億円)
レヴァークーゼン所属、20歳
卓越した攻撃センスとインテリジェンスを持つ攻撃的MF。狭いスペースを苦にしないテクニックを持ち、チャンスメイカーにもフィニッシャーにもなれる。
ハヴァーツらを輩出してきたレヴァークーゼン史上最年少の17歳と15日でデビューすると、バイエルン相手に当時の史上最年少ゴール記録(17歳と34日)も樹立。まだ学生だったために、学校のテストでELを欠場したことも話題になった。
18歳で代表デビューしており、昨年末のワールドカップでもメンバー入りが確実視されていたが、前十字靭帯断裂の重傷を負ったことで無念の欠場を余儀なくされた。
リオネル・メッシに憧れており、大のバルセロナファンだったことを公言している。今季からクラブでの背番号を27から10に変更した。
※ジャマール・ムシアラ(今回は欠場)
市場価値:1.1億ユーロ(173.4億円)
バイエルン・ミュンヘン所属、20歳
数々の最年少記録を塗り替えてきた神童であり、17歳と205日でバイエルンのブンデスリーガ最年少ゴール、18歳227日でドイツ代表史上2番目の最年少ゴールを決めた。
184cmながら、体格は華奢。ただ、独特のリズムを持つドリブルは脅威でしかない。
昨年末のワールドカップで対峙した多くの日本選手たちが「ボールを獲れない」とそのプレーに衝撃を受けていた。ただ、今回は背中の怪我で代表を途中離脱しており、欠場が決まっている。
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なお、レアル・マドリーでプレーするDFアントニオ・リュディガーも三笘と同じ3200万ユーロの市場価値がある。