メドベデフが前年覇者のアルカラスの連覇阻む! 2度目のグランドスラム制覇へ決勝でジョコビッチと対戦[USオープン]

男子シングルス決勝カードは世界2位ジョコビッチと3位のメドベデフに

現地9月8日、「USオープン」男子シングルス準決勝が行われ、2年ぶりの優勝を狙う第3シードのダニール・メドベデフ(世界ランク3位)が、第1シードで前年覇者のカルロス・アルカラス(スペイン/同1位)を7-6(3)、6-1、3-6、6-3で下し、2年ぶり2度目のグランドスラム優勝にあと1勝とした。

今大会、7年連続7度目の本戦出場となったメドベデフは、4回戦のアレックス・デミノー(オーストラリア/同13位)、準々決勝のアンドレイ・ルブレフ(同8位)と2人のシードを撃破し、4度目の4強入りを果たした。

対するアルカラスは、昨年大会でグランドスラム初優勝を果たし、史上最年少での世界ランク1位に。ディフェンディングチャンピオンとして、失セット1で準決勝に進んだ。

試合は、アルカラスが持ち前の積極的な攻撃を見せれば、メドベデフはコート後方から守備的に戦い相手を左右に動かしてカウンターを狙っていく。ラリー戦ではややアルカラスが優位にプレッシャーをかけていくが、メドベデフも不安定なサーブだったもののブレークは許さず。互いに一歩も譲らないままタイブレークにもつれると、広いコートカバーリングと精度の高いショットで上回ったメドベデフが、3度のミニブレークに成功し7-6(3)でセットを奪った。

これで余裕が生まれたメドベデフは、第1セット後半から良くなったサーブを生かした、テンポの速い攻撃で楽々サービスゲームをキープ。一方、リターンゲームではラリー戦に持ち込んでアルカラスの良さを封じると、2度のブレークを奪って6-1と、2セットアップとした。

あとがなくなったアルカラスは、トイレットブレークを取って少し間を取ると、第3セットは粘り強く、じっくりと打ち合う。これが奏功し、第4ゲームでこの試合最初のブレークに成功。ネットプレーも交えながらサービスキープを続け、6-3でセットを取り返した。

巻き返しを図られるもメドベデフに焦りは見られず、ペースを変えることなく、持ち前の守備から攻撃のスムーズなプレーを見せる。第3ゲームで3度のピンチをしのぐと、第6ゲームでは7度のデュース、13分かかってブレークに成功。5-3のサービング・フォー・ザ・マッチでは観客の声援もあり、集中しづらい状況でピンチもあったが、4度目のマッチポイントを制して昨年の全豪オープン以来、5度目のグランドスラム決勝に進んだ。

2年ぶり2度目のグランドスラム制覇をかけ、決勝では第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/同2 位)と対戦。直接対決では9勝5敗とジョコビッチが勝ち越しており、今季は1勝1敗となっている。USオープンにおいては、2021年のUSオープン決勝で対戦しており、年間グランドスラムがかかったジョコビッチにメドベデフが完勝。グランドスラム初優勝を果たした。

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