ミャンマー関心薄れ危機感 ノーベル平和賞候補の国連大使

インタビューに応じるミャンマーのチョーモートゥン国連大使=米ニューヨーク(共同)

 【ニューヨーク共同】国連総会で各国の首脳らが集まる一般討論を前に、ミャンマーのチョーモートゥン国連大使(54)が9日までにインタビューに応じた。ロシアによるウクライナ侵攻以降、ミャンマー情勢への関心が薄れていると危機感をあらわにし「どちらも市民の苦しみは同じだ」と訴えた。

 大使は2021年2月の国軍によるクーデター後、国連会合で反独裁を意味する3本指を掲げ、軍政への批判を続けてきた。国際平和研究所(ノルウェー)のウーダル所長が10月に発表される今年のノーベル平和賞の有力候補に挙げている。

 大使は国軍による市民への空爆が続いていると指摘し「市民の苦しさはウクライナと変わらない」と述べた。「制裁でジェット燃料の流通を遮断できれば多くの命を救える」と強調し、国際社会の対応を求めた。

 東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は5日に軍政の市民弾圧を非難する声明を採択した。前回と現在、次回の議長国の3カ国で対応を検討すると決定している。

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