元日本代表選手が海ごみ回収 笠岡・北木島で体験学習ツアー

北木島の浜辺でごみを拾い集める根木さん(右)ら

 アスリートに海ごみの実態を知ってもらう体験学習ツアーが9日、笠岡市の笠岡諸島・北木島で開かれ、さまざまな競技の元日本代表選手ら7人が、海底ごみの回収や分別作業などに取り組んだ。

 発信力のあるアスリートに海ごみ問題への関心を高めてもらおうと日本財団(東京)が企画。車いすバスケットボール元日本代表主将の根木慎志さん(58)=岡山市出身=やラグビー元日本代表の大野均さん(45)らのほか、地元の児童や漁師ら計約70人も参加した。

 アスリートらは底引き網漁船に乗り、引き揚げられた空き缶やペットボトルなどを分別。その後、船でしか立ち入れない島の南側に回り、浜辺に打ち上げられた発泡スチロールやフロート(浮き)など約400キロ分のごみを拾い集めた。

 フロートなどを効率的に運搬するための特殊機材を使った破砕処理の見学などもあった。根木さんは「今回学んだ現状を多くの人に発信し、解決に向けた活動の輪を広げたい」と話した。

© 株式会社山陽新聞社